我がホームゲレンデであるハチ北スキー場では、私たち地区に住まう人間は無料でリフトを利用することができます。
スキー場の開発において、滑るための斜面が必要なことは言うまでもないのですが、ハチ北の場合は、各個人が所有する土地や、地元自治区が所有する土地を利用しています。
スキー場の開発をした50年前に、両者の間で契約を交わす際の付帯条件として、リフトを無料で利用できるようにしたと聞いています。
そのおかげで私たちは金銭的な負担なくスキーを楽しめるようになりました。
年間シーズン券を購入すると、30,000円~40,000円かかりますから、そういった負担がないことは大変ありがたいことです。
私が小学校の頃は、夕方学校が終わると、一目散に帰宅し、制服を着たまま、ジーンズ姿でよくゲレンデに行っていたものです。
当時は、今のようにテレビゲームなどなかったですから、冬季の最大の遊びがスキーだったわけです。
今、日本でもっともスキー場を所有するマックアースは、地元の市町村の児童生徒すべての人にリフトシーズン券を配布しています。
私の子供も、ある意味アウェイであるおじろスキー場のシーズン券を持ち合わせています。(まだ今シーズン一度も使っていませんが…)
いくら過疎の町とはいえ、小学生から高校生までの生徒たち全員に配布するとなったら、相当な枚数を供出していることになります。
それは、地元の人たちにスキーを生活の一部であってほしいと願うその一心だからだと思います。
以前のブログにスキーを文化にまでたかめないといけないというお話をしたことがあります。
やってもやらなくてもどっちでもいいものとか、はやりすたりがあるとか…それはレジャーのレベルです。
しかし、生活にとって欠くべからざるものというレベルになれば、それは文化のレベルです。
例えば村の祭りなどは、もしそれがなくなったからといって、食べることとは違って、生活に困窮することはありません。ですが、それが実施されなかったら、なんとなく気持ち悪いというか、人が生活を営む上で欠くべからざるものになっています。
それと同様なレベルにあることが必要なのです。スキーをやらなかったからといって死ぬわけではないけれど、その地域に住まうにあたって欠くべからざるものである必要があるのです。
ただ、企業はその施設の維持、管理、更新のためにお金が必要です。
それをみすみす捨ててしまうわけですから、それを利用できる私たちはよほど幸せものです。
利用できるものだけ利用して、あとは知らんわ…では私はずるいと思います。もし何の関与もしないというなら、ちゃんとお金を払ってスキー場は利用すべきです。
提供していただく以上は、スキー場を含めた地域のまちづくりを一生けん命やる使命が私たちにはあると思います。