昭和50年代の後半ぐらいでしょうか?
あちこちにペンションができた時代がありました。
私が記憶しているのは、両親に連れられて、いくつかのおしゃれなペンションを見に行ったことを覚えています。
当時、ハチ北も建物のリニューアルが相次いだときでした。
ペンションのオーナーや奥さんが、建物や内装、また調度品など自分好みに整えたりして、個性が際立っていました。
そして、脱サラした都会出身のオーナーさんたちが、田舎暮らしを楽しみつつお客様とフレンドリーな関係を構築して、お客様もそんな田舎暮らしのひと時を疑似体験することができて、満足感を得て…という感じだったと思います。
それから、時代を経て、ペンションブームが去りました。
ペンションの多くは、スキー場の近くに構えていることが多くて、スキーのブームが終わったのと同時に客足も遠のいてしまい、その後ペンションという言葉にあこがれのイメージをもたなくなってきてしまいました。
宿泊業は最初に、建物を建設したりするための大きな投資が必要で、それを長い時間をかけて、返済をしていかなくてはいけません。
ブームはいつかは去り、トレンドも移り変わります。
そんな中で何十年も商いを続けていくということはほんとうにむずかしいなぁと思います。
見た目のかっこよさを追求することはもちろん大事なのですが、いずれそういったものは陳腐化し、飽きてしまいます。
だから、そういったものが陳腐化しても、飽きないようにしなければいけません。
となれば、やはりトレンドではなく、地域に文化として根付いたものでなくてはいけません。
文化もやはり育てていかなくてはいずれは廃ってしまいますが、トレンドではないから、陳腐化するでなく、古くなればそれは風格であったり、アジとして継承されるのですよね。
まあ、ペンションに限らずどんな商売でもそうなのですよね。