理想の都の祭典から20年が過ぎ | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

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どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。

 

 

ツイッターでみつけたこの記事を読んで、ふと思ったことをお話しします。

 

トランプ大統領は、米経済をより強いものとするために、公共投資一兆ドルを投資することを公約にしています。

 

それを受けてのこのツイッター記事だと思うのですが、この中の事例でとりあげられるものは、なるほど、とても魅力的なインフラ再生のプロジェクトばかりで、建設業を生業としている私ですので、こんな魅力的なプロジェクトがあるならぜひ関わりたいと想像を膨らませてしまいます。

 

さて、話は変わり、1994年に『但馬理想の都の祭典』が実施されました。いくつか目玉事業があったわけですが、その中の一つに全国植樹祭が実施されました。

 

天皇皇后両陛下が、現在木の殿堂があるところで、お手植えをされました。

お二人が植樹された樹は今もすくすくと育っています。

 

ちょうど、この祭典があったとき、私は、大学生だったのですが、我が町にとってかつて経験したことのないビックイベントには立ち会うことはできませんでした。

 

国道9号線から、木の殿堂にかけて、道路が拡幅され、街路樹が整備されました。

 

また、それに伴って但馬高原植物園や、八幡山公園にある創造の丘(彫刻の公園)など、次々とできました。

 

20年経ったいま、ではどうかというと、但馬高原植物園は、タマル社長を筆頭に新しい文化の発信を着々と続けておられるものの、八幡山公園の彫刻は、ちょっと埋もれてしまっているように感じます。

 

また、兎和野ハチ北線の道路拡幅に伴って整備された街路樹も今も着々と大きくなってはいるものの、花壇などは、消滅したり、草だらけになっているところも少なくはありません。

 

これらのことから、わたしたちが学ばなければいけないことは、インフラを整備するということは、単にモノをつくるということにとどまらず、どう半永久的に維持管理するのかということをあわせて考える必要があるということです。

 

今、道路維持などは、県や町が発注する『緊急小規模』事業というもので、年に1回草刈りを行うことになっています。

 

年に1回ですから、今は主に、お盆前に整備することがほとんどで、ちょうど梅雨にかけての今の時期、道路脇の雑草の繁殖は旺盛で、正直、放置されているような状況になっています。

 

まち全体の美しさを維持していくためには、こまめな整備、つまりは草刈などを二度三度と行うことが必要です。

 

美しい道路が維持されれば、観光客の印象もずいぶんと異なりますし、何といっても日々そこを使う住民にとって重要なことです。

 

ここは、やはり自治体が、そういう美的意識をもっていかに予算化できるかにかかっています。

 

もちろん家の周辺ぐらいは、私たちもボランティア作業でやることも必要でしょう。

 

インフラ投資というのは、何も新しいものをつくるだけでなく、この維持をいかに行うのか、そのためにどれだけ費用をかけられるのかということが重要だと思います。

 

建設業に身をおくわたしたちとしても、新しいものをつくることばかりに目を奪われず、いまあるものを『活かしきる』という発想をもっていくことも必要ですね。