のび太の街はノスタルジーなのか | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

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どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。

 

 
この前、子どもがドラえもんをテレビで見ていたので、私もしばらくの間いっしょにみていたのですが、ふとある思いが巡りました。
 
私の幼少の頃にみたドラえもんでは、頻繁にある『空き地』が登場します。
 
そこには、土管が一本横たわっていたと思います。
 
のび太、ジャイアン、すねお、しずかちゃんといういつもの顔ぶれが集う場所はその空き地だったですよね。
 
そこには、遊び道具は何一つなかったけれど、みんながそこを拠点にいろいろなことが繰り広げられていました。おそらく、遊びもその場所でやったんでしょう。
 
でも、そのシチュエーションっていまの社会では到底受け入れられないものなんだろうなぁって思ったのです。
 
先日も、ある空き地に、空いていた穴に子どもが落ちたという事故が報道されていて、そこの所有者の管理責任がどうだこうだと言ってました。田舎ではまだ少ないですが、今、個人の土地は、フェンスや柵で張り巡らされ、容易には入れなくなっています。
 
公園などでは、遊びの内容がさまざまな制約を受け、あれもこれもしてはいけない状況にあります。
 
まして、今は少子化で、子ども同士が集まって遊ぶという場面が、この田舎ではずいぶんと少なくなっているし、ある程度人が住んでいる地域ですら、スポーツクラブや習い事が忙しく、そういうシーンは以前に比べて少なくなってきているんじゃないかと思います。
 
ドラえもんの時代設定は、1970年代なのだそうです。
サザエさんやチビまるこちゃんなどの国民的アニメでの、社会のありようは、今とはまったく異なる状況になっているわけですよね。
 
先日も70代の人生の先輩と昔話をしていたのですが、
『大笹(私の地元の地区名)の子は、ほんとハチャメチャでみんな悪ガキだった、
その当時はみんな外で元気に遊んでたんだけど、今の子供たちは遊ぶ友達も近所にいないし、大変だと思う』
 
というような話があって、ほんとにそうだなーと思いました。
昔はみんな親が忙しかったですけど、子どもたちは彼らなりのコミュニティーを形成していたから、寂しいだとか感じたことはなかったですよね。
 
今は、育児、育児と言って親子で接する機会を多くとらなければ社会悪のように言われるような世の中になっているけど、逆に子どもたち自らがコミュニティを形成する機会を失っているような気もします。
 
というより、もはや遊ぶ友達も近所にはいなくて、友達に会うために、親が送り迎えしなくてはいけないような状況です。
 
いずれにしても、もはやのび太の街はいまの日本にとっては過去のことで、そんな社会になることは難しいのかもしれません。