先日、高坂というところにあがってきました。
この高坂、集落の下にたんぼが広がり、絶妙な風景を作り出しています。
私の住むハチ北は、集落が谷のところにあって、田んぼは、集落よりも上にあります。おそらく、昔は人の居住空間よりも食料を確保することのほうが重要だったから、日当たりのよいところはすべて田んぼにして、残った谷あいに人が住んだので、そういうことになったのでしょうね。
だから、高坂というところは、そういう意味では稀有な存在。
いまはちょうど、雪が解け、荒起こしなどの田んぼにかかる端境期でもあるし、すすきなどが、雪の重みでぺちゃんこになって、ちょうど地形がよくわかるんです。
ですが、じっと目を凝らしてみると、耕作放棄されたところが多数。
たぶんここから見える田んぼの半分はそうだと推察しました。
この美しい里山の風景は人の営みがあってこそ。
それが途絶えてしまうと、その美しさは半減してしまうんですね。
景観を保護するために、田んぼをつくるのはナンセンスだけど、一つの区画が狭い田んぼでは、やはりグローバル経済の中に押しつぶされてしまうのでしょうか。
いくら知恵を絞っても、妙案が浮かばず、なんかほんとに悔しい気持ちになってしまいます。