昨日は、快晴の初冬な一日でしたが、冬支度な一日。
ハチ北温泉湯治の郷の薪づくり。
近所で、解体の憂き目にあった建物の梁材とか、柱材とかをオーナーさんに譲り受けて、せっせと刻んでおりました。
毎年、組合員総出で、この時期に薪づくりをおこなっています。(とはいうものの、私自身は初の参加だったのですが…)
いつもは、山から木を伐り出して薪にしているそうですが、今回は、解体材で薪をつくることになりました。
このたびあるオーナーさんが、所有している建物を解体されました。
そのあとに建てる予定はないらしく、今はぽっかりと空き地が広がっています。
他人さんがもっている所有物を本来どうこういう筋合いなどないわけですけど、実に悲しいです…。
今、空き家問題は大きな社会問題になっています。空き家じゃなくつぶしてしまえばそんな問題にならないと言ったら、それまでですけど、集落の戸数が減るってことも実に寂しいことです。
実は、建物を解体しないがために、慰留をしたこともありました。
具体的な、再生事案を持ち合わせていたわけではないけれど、それでも地域再生のために何かに使えることはあるはずだ…と、訴えてみましたが、やはり管理費用とかそういう問題があって、つぶすという決断をされたのだと思います。
同様の建物を一つ建てようとすると、おそらく3000~4000万円ぐらいはかかると思います。
使わなければ、何の価値も産まないけれど、つぶしてしまえば、ゼロなんですね。
いや、もしかしたら、そこがぽっかり空くことによって、賑わいが一つ減れば、地域としての価値は下がります。
今回は、せめて、古材を薪として利用することで、少なからぬ価値に置き換えることはできそうです。
古材を刻むと、栗材とか、けやき材とか、今の住宅では使われない木材を使用していて、しっかりと年輪が詰まって、ものすごく硬いんですよね。
あーこれらが、風雪を支えていたんだーと思うと、それを燃料にしてしまうことも、なんともいえない複雑な気持ちなのですが、今の私にはどうすることもできなかった…。
地域の衰退をただただ、だまって見過ごすしかなかった自分の無力さが情けないです。
これに抗うには、もっともっと力を蓄えて、地域のビジョンを語り、その実現にむけて遮二無二がんばっていくしかないです。