メダリスト 山本博さんが、東京都の国体出場選手100人ほど居並ぶ前で、こう問いかけたそうです。
「2020年東京オリンピックがいつ開催されるか知ってますか?」
一人として、それで手を挙げた人はいなかったそうです。
「7月24日が開会式です。そして、私が金をとるアーチェリー競技は、7月25日からスタートします。
世界のトップアスリートたちは、自分のもてる力がその時に最高になることを今から逆算して考えているんです。だから、当然自分たちが出る試合がいつから始まるのかということを知っています」
続けてこう話をしました。
「私は、今日と明日、ここ香美町に来ることが分かっていますから、練習をすることができません。
だから、昨日、私は、復帰してはじめて、100本以上、撃ってからここに来ました。
この2日間身体を休めれますので、肩の腫れもそうすれば引いているでしょうから…。
また、帰ったら、午後から練習する予定です。」
(山本さんは、数か月前に、肩の手術をしてから、矢を撃つ練習で、100本を超える本数は打ってきてなくて、来る前に初めて100本超えをしてきたそうです)
世界最高の舞台、オリンピック…
リオオリンピックは、もう遠い過去となり、トップアスリートたちは、既に4年後を目指してスタートをしています。
7月24日に、その舞台に立っているイメージ。
そして、そこからさかのぼって、今何をしなくてはいけないのか…。
世界を勝ち取ろうとしているアスリートは、もう4年後を明確にイメージしているんですね。
その強烈なイメージを持てるからこそ、トップアスリートとして君臨しているのかもしれません。
私は、山本さんの言葉にハッとしました。
何か事を成し遂げるために、そこまで明確にイメージできているだろうかと…。