村岡高校アウトドアスポーツコースに関わらせていただき、私の体験談を話す機会を得ました。
高校生たちと話をしていると、アウトドアスポーツコースで学んでいるけど、果たして自分が将来そのような仕事につくのだろうか?と疑問を抱きながら学んでいる生徒は少なくないと感じました。
自分を顧みると、高校生のころ、父が創業した『建設業』に携わるイメージはなんとなく思っていたけれど、高校進学時には、地元で、建築・土木が学べる豊岡実業高校(現豊岡総合高校)を選択しなかったし、大学進学時には、建築学科や土木学科を選択せず、文系を選択し、法学部に進学したので、
彼らと照らし合わせると、今明確に思えていないことのほうが普通なのかなという気もします。
まして、全国初めてのコースで学んでいる生徒ですから、卒業生が、実務について活躍している人でもいれば、そういうロールモデルができて、より具体的なイメージができるのでしょうが、そもそもアウトドアスポーツを学んだ先の『仕事』というのは、実は、日本においてはまだまだ発展途上でもあるわけで、より一層みえなくて当たり前ともいえます。
例えば、アウトドアスポーツをさまざま経験した人の仕事って何?と聞かれたときみなさんならなんと答えるでしょうか?
・スポーツショップの店員
・環境省などのレンジャー
・ガイドやインタープリター
短絡的に思うところはそんなところだと思います。
ですが、アウトドアスポーツで学ぶことは、単に技術的なところにとどまらず、その奥深さを考えると、どんな業界にでも役にたつところがあるはずです。
よく、若い人で、今自分が学んでいることは、自分のなりたい人生にとって、本当に正しいのだろうか?と疑問に思う人がいると思います。
自分自身もそうでした。特に、建設という将来目標がありながら、紆余曲折なライフプランで歩んできた自分でしたから、余計とそう感じました。
私がヨワイ40を超えて思うのは、キャリアの積み上げかたは一様でないのが普通で、理想の仕事像というのは、『今』を一生懸命積み上げた先にしかないということです。
一生懸命努力して学ぼうとしたことは、すべて自分の血肉になっているといまではそのように言い切ることができます。
自分が学んでいることが正しいのかどうかという判断をすること自体はとてもナンセンスで、今目の前にある課題に真摯に取り組むこと、そのことにもっと目をむけるべきです。
とにかくやってみる、そしてとことんやってみる…それが大事だと思います。
