
やりたい仕事
やらなくてはいけない仕事
やりたくない仕事
この違いはどこにあるんでしょうね。
最初から、やりたい仕事をダイレクトにできる人は少なく、会社であれば、いやおうなしに、ミッションが渡されます。
やりたくない仕事だったけれど、だんだんおもしろくなってやりたい仕事に代わっていく場合、やりたくない仕事から逃れ、自分がやりたい仕事に代わっていく場合もあるでしょう。
人間が最初に思うやりたい仕事と考えるとき、実はかなり表面的な気がします。
特に、学生なんかが思うやりたい仕事って、数少ない人生経験の中でみた中で、目立ってるところだけをみてるだけで、その本質は見れていないと思います。学生に限らず、世の人は、けっこうそういうことって多いんじゃないかと思います。
私は、幸か不幸か父親が経営する工務店というところに入ることになったけれど、やりたい仕事を与えられたことはほとんどなかったような気がします。
特にモノを直接的に作るという仕事には、携わることばかりではありませんでした。
例えば、木材を加工して家をつくるという大工という仕事は、工務店という仕事の中では極一部であって、営業、設計、総務、現場管理(製造管理)、仕入れ、経理などなどさまざまな分野があるし、またつくるモノも住宅から、公共工事から、ビル、マンション、民宿、旅館、福祉施設、学校とありとあらゆる分野にもまたがります。
料理が好きな人がいるとして、自分はそれを活かせる仕事は調理人!と思うかもしれないけれど、キッチンスペシャリストと呼ばれるアドバイザーが、建築の業界にはあるし、レストランやホテルの建築などに携われば、私たちの業界でも、そういう特技を活かすことだってできます。
一級建築士という資格は、理数系の分野だと思われる方も多いですが、建築法規を理解しなければならず、あの難解な法規を読み込み理解するには、文章読解力が必要で、それはいわゆる文系の方が得意かもしれません。
そうやって数え上げればきりがないけれど、世の中の仕事というのは、私が到底理解できるような浅はかなものではなく、とってもとってもディープなものです。
だから、自分にとってあわない仕事、本意ではないけど、やらなければいけない仕事が目の前にあっても、それは自分の智慧と工夫で、やりたい仕事に変えることができます。
そして、やりたい仕事に行きつくためには、その前にやりたくない仕事も山ほどやって、ようやく自分の意とする仕事にたどりつけるんじゃないかと思います。