
仕事の合間を縫って鉱石の道、神子畑にやってきました。
ここを通りかかるのは、2回目だけれど、この前は、ただ素通りしただけだったので、今日は、立ち寄って、そこに出ている看板などもじっくりと読ませていただきました。
時は明治、20世紀の初頭。
明延で大きな鉱脈がみつかり、山の裏側である神子畑は選鉱所として、姫路に運び出す一大拠点となりました。
きっと大きな鉱脈みつけたときには、地域は沸き立ち、また、日本の富国強兵は永久に続くものだと思ったに違いありません。
今見ても、そのスケール感は、圧倒されるものがあるのですから、当時はさらにすごいものだったのでしょう。
近くには、国の重要文化財にも選ばれているという神子畑の鋳鉄橋。日本で3番目に古いのだとか…。

そういう日本の近代化の足跡が垣間見られる、歴史遺産ではありますが、しかしいまはその足跡だけがひっそりとたたずむのみとなっています。

ふと、平家物語のかの有名な冒頭の言葉を思い出してしまいます。
どんなに繁栄を極めてもそれが永遠につづくことなどない…ということを改めて教えてくれます。
人口減少社会の真っただ中な日本は、時代にあわせた変化を遂げなければ、この遺跡と同様な道をたどるのかもしれません。
だからこそ、時代を読み取り、常に変革をしなくてはいけないのだということ。
ここに立つと心底そう思います。