『協働のまちづくり』
まちづくりの中で頻繁に言われるフレーズの一つだと思います。
では協働とは何か?
まちづくりというのはそもそも一人でできるものではなく、さまざまなセクターがその役割をはたしていくものです。
が、過去の行政運営は行政のみが、住民のニーズをあまり把握できないまま、それとは関係のないところで、動いてきたこともあったという反省から、民間・行政などが共に編み出していくものという意味を持っているようです。
昔は、行政はその道のプロとして、施策を生み出してきましたが、最近では民間の人を登用してさまざまな社会課題を解決していくようになってきました。
しかし、この住民参加型のいわゆる『協働のまちづくり』で抜け落ちているところがあるというふうに感じています。
それは、さまざまなセクター間の情報が共有され、コンセンサスを形成していくのにどれだけインタラクティブ(双方向)になされているのかということです。
もちろん、行政として、自分たちのつくりあげたプランは前に推し進めたいという気持ちがあるのは事実。
しかしプロがつくったものであっても、それは顧客目線=住民目線なのか、という、視点が必要と考えています。
住民が何を考えているのかを単に意見を聞いたり、アンケートをとったりするだけで、協働したということにはなりません。
なぜその意見を発したのか、アンケートのデータが何を意味するのか、その真意を汲み取るための、対話が必要です。
また、住民サイドも、その施策がどのようなプロセスを経て編み出されたものなのかを知るためには、それを理解できる機会も必要です。
小さな行政であればあるほど、インタラクティブな掛け合いは容易なはず。
協働とは、そうあるべきだと思います。