生産からどんどんと離れていく | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

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どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。



人が生きるために、食べ物は必要なことはいうまでもないのですが、

例えば、米があっても、無理をして生でたべれないことはないですが、たぶんおなか壊します…。


調理ができてはじめて、人にとっての有益なモノになります。

だから、調理器具は絶対に必要です。
いくら野生の生活を送っていても、なんらかの道具をこしらえなくてはなりません。


人は生きるために、道具をつくり、そして食糧を得て、生き抜いてきました。

しかし、そういう生命を維持するための仕事は、どんどんとなくなってしまい、今こうして私もパソコンを前にして、ブログを書いていたりします。


生きるという最前線から、どんどんと遠くなってしまい、ネットの画面から注文して、食糧を得たりしているわけです。


知人に、鹿などをさばく人がいますけど、自分が食べるためには、殺生しないといけません。
そういうところからどんどん遠くなってしまっています。

肉にするためには、血抜きをしたり、内臓を取り除いたり、いろいろ手間なことをしないといけませんが、そういうめんどくさいことをやって、やっとの思いで口に運ぶことができます。


そういうプロセスが全部分かる人というのは、やはりたくましいし強いです。


ネット社会で、何億の取引しようとも、そんな人の前では、かすんで見えてしまいます。

農業生産者も、土から、種をまき、水をやり、草を抜き、ようやく実をつける苦労を知っているからたくましく、強いです。



私は、世襲農家に生まれですが、40年近く畑仕事などやったことなかったです。
最近、ちょっとまたさぼりがちですが、ここ3~4年、畑に取り組んでいます。

畑に出ると、情けないぐらいによわっちーです。畑の真ん中で立ち尽くす単なるボケです。
ちょっと土をいじっても腰は痛いし、すぐに弱音を吐いてしまいます。


でも、生きるという最前線で自分の非力さを感じつつも、これが生きるってことなんだなーと思い、そこには何事にも替えれない安心感があります。

今日も、新聞では、野菜が天候不順で高騰しているという記事をみました。

おそらく、普通の人は、そんな記事一つで、自分の生活を不安に思ったりするに違いありません。

でも、おそらく生きるところに近い人は

『だから何なん?』

て、意に介さないでしょう。


生産から離れていくというのはわざわざ自分を安心とは反対の方向に自分をおいていくようなもんではないでしょうかね。