杜氏文化というのは、二足のわらじも意味すると思います。
米作りをやって、冬期出稼ぎに出て、酒造りの陣頭指揮をとる。
世間では、一つの仕事を続けるということが、美徳とされている面もあるけれど、雪が降る地域においては、二つの仕事をかけもちするとは当たり前でした。
それでその人たちは半人前だったのかというとそうではないと思います。
一つ一つの仕事は、プロフェッショナルであり、むしろ、異なる仕事を持つことで、客観的にもう一つの仕事をみたり、片方の仕事から学ぶものをもう片方にも活かすということもあるはずです。
例えばこの地域で屋根工事に関わるものは、冬は仕事ができないものだから、別の仕事をやっている人は多いけれど、いったん屋根工事業者としての雇用が切られ、そしてたとえばスキー場などに雇われているようなケースがあります。
そうなると、賃金体系の問題とか、社会保険や、年金やそういったことなどで、不利益を被る場合が多いです。
だから、年間雇用されたプロフェショナルとして、活躍できるような出向という仕組みを今一つ高い次元にもっていけないものか…そんなことを考えています。
例えば、そういった業者が、コンソーシアムをつくって、雇用面では一貫して働けるような仕事にしてしまうといった内容です。
田舎にある仕事って、けっこう季節変動が大きい仕事が大きい。
だから、それぞれの仕事を結合させて、二足のわらじをあえて、システム的に履くようにできれば、若者の雇用を促進することが可能となり、地方創生にもつながるのではないでしょうか!