危機に遭遇する | ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

ニシムラマサキのブログ 【株式会社 西村工務店 代表取締役】【 SASAYA・うづかの森 オーナー】

どうすれば地域を『素敵』に変えられるのか、誇るべき田舎になるのか、そんなことばかり考えています。



年末に地方創生の長期ビジョンと総合計画が発表されたこともあり、年始からその関係の新聞の特集記事とか、テレビの特集などがよく報道されています。

先日は、海士町の取組がクローズアップ現代に取り上げられたらしいですね。


昨年、日本一美しい村連合に加盟する小代がシンポジウムを開催し、鳥取県智頭町長、京都府伊根町長、島根県海士町長が一同に会してのパネルディスカッションがあったことを思い出しました。

海士町はいま、村岡高校の地域創造類型コースの生徒さんが、研修地として毎年訪れる場所にもなっており、香美町にとっては、まさに『憧れの町』であり『目標すべき町』とでもいえるのではないかと思います。

海士町は、人口約2,500人、本州からのアクセスは1日1便のフェリーのみ、しかも3時間ほどもかかってしまうというところです。

そんな町ですが、都市からどんどんと移住者が増えて、地域がどんどん元気になっているといいます。


香美町に限らず、全国の中山間地の人口が急減しており、海士町も同じ状況でした。
人口減少に伴い、財政状況が日に日に悪くなって行く中、山内町長が、自らの報酬を半減し、職員の給与もカットし、背水の陣で、町を立て直してこられました。

それに呼応するかのように、住民もいままで住民サービスをカットできるところは自らカットを申し出て、財政の立て直しをはかってきました。

そして、Iターン者を呼び込み、人口減少を食い止め、新しい産業をおこして、今やこれからの中山間地のモデルともいわれるような取り組みを次から次へと行っています。


その原動力は、『このままいったらやばい』という危機意識だったといいます。


おそらく、いまもその再生にむけては道半ばだと思いますが、住民の満足度は高いようですし、何よりIターン者が移り住むという事実は、心地いい暮らし、そしてきっちりと生計をたてられる仕事があるということに他ならないわけです。


危機意識をもたなければならない状況を作り出すまでになんとかしなきゃいけないとも思いますが、なかなか人間そういう状況に陥らないと変われないのかもしれません。


しかし、それが生きることの根本を問い直し、その根本に向かって真っすぐに歩むことができるのであれば、危機を迎えることもまんざら悪いことではないのかもしれません。