尊敬すべき人もたくさんいます。
そういう人をみてああ、自分もああなりたいなぁと願い、少しでもその人の生き方をまねして生きようと…。
そう思うことはたびたび。
昨日、川村妙慶さんのお話を聞く機会を得ました。
僧侶してご活躍されている方です。
『自分は僧侶にはまったくなるつもりはなかった。
しかし、父が亡くなり、兄は引きこもり、檀家がいない寺を再建するのは私の役目と思い立った。
ただ、何をしていいのかまったくわからなかった。
ある日、近くに、何千人もの檀家のいる僧侶がいて、ときどきうちの寺に来るようになった。
なぜうちに来るのか問うたところ、その僧侶は、檀家の法事や、業界の役員やら、あまりにも多忙で、自分の心休めるときがなかったからなのだという。
いろいろ話を聞いてみると、そんな僧侶が本当はこんなお寺をやりたかったのだと語ってくれた。
しかし、忙しい僧侶にはそんなことがやれない状況になっていた。
私はふと、その僧侶がやりたかったことを私がやればいいのだと気づき、いまそのような活動を行っている』
こんな話をしてくれました。
人はそれぞれおかれている状況が異なります。
自分の目の前には、『現実』があります。それがのぞむものでないことのほうが多いかもしれない。しかし、その『現実』を直視し、それに自分の持てる力をぶつけていくこと。
その人にはその人にとって必要な『役目』があるのだと。
いいお話を聞かせていただきました。

熊波渓谷