
あるとき、
『君とイチローとどっちがえらいと思う?』
と奇妙な質問をされたのですが、その質問の意図がわからず、
『そりゃイチローでしょう、稼いでる額が全然違いますよ』
と答えました。
その方曰く
『そりゃ君の方がえらいにきまってるだろ、だって君は社員を雇用しているが、イチローは誰一人雇っていないだろ』
と答えられました。
専門のトレーナーやそういった方々を雇っていたりするのでしょうから、実際にはそんなこともないのでしょうが、一つの見方を教えていただきました。
過疎対策で一番のハードルは、働く場所を提供できるかということに尽きます。
多くの人は、田舎がきらいだから出ていったのではなく、そこで提供される仕事がないからだと思います。
有効求人倍率が、必ずしも1を切っているわけではないので、実際には、働く場所もないわけではありませんが…。
『働き甲斐』があるところ、という見方ができないから、そのミスマッチも解消されていかないということなのでしょう。
経済の循環ということを考えるようになりました。
里山資本主義などにも書いてありますが、地域に眠っている資源を最大限活用し、地域でお金を循環する意味をもっと深く考えていかなくてはいけません。
よく言われる話ですが、エネルギーはほとんど自給できておらず、そのもとになっている燃料はほとんどが外国からの輸入です。
地域資源を最大限に活用し、働ける場所を増やしていく、単に働ける場所を提供するのでなく、その働く場所が魅力的になるような意味付けを行っていく。
そういうことが必要なんでしょう。