ご存知、京セラ稲盛会長の経営管理手法。
JALが潰れ、経営の再建を託された稲森さんは、このたった二つの武器だけを携え、JALに乗り込み再建を果たす…。
JALフィロソフィーと呼ばれるJALに関わる全社員の心のよりどころをつくり、そして巨大な組織を600以上の小集団にわけ、その小集団が、あたかも中小企業であるかのように、独立採算で経営を行っていく…。
テレビ東京のカンブリア宮殿に登場したらしいということは聞いていましたが、そのときの放映を放映から1年越しぐらいにようやく見ることができました。
松下幸之助さんも経営の神様と呼ばれましたが、稲盛さんも同様に神様だと思いました。
番組の中で村上龍さんとのトークの中でとても印象的だったのが、
村上さんが、稲盛さんに対して、
「どうしてフィロソフィーが浸透したのでしょうか?」
という質問に対して、
「JALが一度潰れたからだ」
というやりとりでした。
JALフィロソフィーはこちらに載っていますが、人間として当たり前の道徳のようなことが書いてあります…。
稲盛さんの説明では、傲慢な人間には、いくら立派なフィロソフィーを唱えたとしても決して身に付くことはないとのことなのです。
しかし、このときは、社員一人一人がそれを受け入れる土壌ができていた…だから、それを受け入れ、全社員が共有することが前向きに歩ことができる…ということなのです。
馬の耳に念仏という言葉があるように、どのようなすばらしいことも、それを素直に受け入れることができなければ、どんな価値ある言葉も、その人の耳を通り抜けてしまいます。
むしろ、受け入れる土壌をつくることができるかどうか…リーダーとはその土壌をつくるための手助けができるかどうかということなのでしょう。