私が、学生時代にずいぶんとお世話になった恩師がご逝去されたとの報を受けました。
若気の至りというと本当に言い訳がましいのですが、心底お世話になったのに、その当時の私は、その思いに素直に応えることができてはいませんでした。
あれから約20年のときが経ち、いまはあのときの御恩があったからこそだと確信をもって思えるわけですが、もう過去のことを遡る事ができず、その人の気持に十分に応えられなかったことは、今も自分の悔いとして残っています。
その方はいつもこうおっしゃっておられました。
『お前は今日に至るまでに、いろいろな方にお世話になったであろうし、これからもまた色々な方にお世話になることだろう。
それに対する気持ちは、お前のあとに続く、後輩たちに向けてくれればいい』
いま、その恩師は帰らぬ人となって、私はその受けた御恩を本当に何も返せなくなってしまいました。
いまできること、それは、恩師の教えどおりいままで受けた御恩をこれからの世代を担っていく子どもたちに精一杯することです。
恩師のご冥福を心よりお祈り申し上げます…