総合計画審議会がありました。
香美町の総合計画審議会は、地方自治法にもとづいて設置されるもので、総事業費が1億を超える公共事業について、その事業の必要性、効果等を適切に評価し、投資効率を高め、事業の透明性をはかることを目的としています。
今回、審議案件として、村岡小学校の耐震改修について審議されました。
町の説明では、既に基本設計は完了し、現在実施設計が策定中とのことでした。
私は、次の質問をさせていただきました。
業者の選定はどうやってなされているのかとこと。
そして、このプロジェクトが実施されるまでの間に、どのように住民等の意志が反映される仕組みがあるのかということです。
町の回答としては、
設計業者の選定は、プロポーザル方式で、応募に30社ほどの業者から6社に絞込み、プレゼンを行ったあと1社に絞り込んだとのことで、その選考にあたった人は、町長、教育長とあと大学の先生などの専門家が数名入っていたとの説明でした。
また、住民の意思がどう反映されるのかという仕組みについては、年が開けた1月か2月ごろに、親御さんなどに対して、木育についての講演を行い、木を使った建物の理解を求めると言った説明でした。(地域材を使って内装をすることは決まっているようです)
私はさらにいくつかの質問をし、また他の委員さんからも質問があって、この事業を進めていいかという審議があり、事業をすすめてもよいということで、この議題は終了しました。
実は私は、本当にこのような形ですすめていいのかと後悔をしています。
そして、もし私の考えに対して、共感していただけるのなら、今からでも遅くない…できる限りのことはしなければと思うのです。
この事業総額10億円だそうで、町にとってはビックプロジェクトです。そして何よりも、学校というそこで学んでいる生徒、卒業していったOB、OG、地域の人の大切な大切な心のよりどころであり、ふるさとのシンボルをこれからすすめようとしているのに、「こんな学校だったらいいのに」「こんなところで学んでみたい」というそういう思いが反映される仕組みが“ない”ということにどうしても納得しがたいのです。
この秋、香住小学校が完成し、私は共同企業体の一員として、施工にたずさわらせていただく名誉をいただきました。
設計にあたっては、建設委員会を設置して、住民やPTAなどの関係者が集まって、どういう学校をつくっていきたいのかというヒアリングの機会などがあって、まさに住民参加型のプロジェクトだったと聞いています。
そんなふうにして地域を巻き込んで実施したプロジェクトでしたから、施工の段階でも住民説明会などを実施するなどして慎重にプロジェクトはすすめられました。
そのときの経験で、公共工事は数あれど、 『これだけ住民の関心の高いプロジェクトはないと』そう感じました。
また、私は、旧兎塚中学校を買取り、そこを改造して、いま「うづかの森」という宿泊施設を運営していますが、この物件を買取るときもまた、地域の人の思い出の場所である母校に寄せる期待や関心というものを“ひしひし”と感じました。
これらの経験から、学校建設という機会を通じて、住民の関心や意識を高めるための方策を講じること、
そして、この学校をみんなの意志でつくりあげていくということが何よりもまちの未来につながっていくと思い至りました。
ですから、今回この村岡小学校という地域の心の拠り所をリニューアルするにあたって、あまりに、住民参加の機会が設けられていないことに、半ば憤りすら感じるのです。
今からでも決しておそくはないと思います。
ぜひ、地域の人が参加して、心のふるさととなる学校の建設に参加できる機会をぜひつくりませんか?
もし、共感していただける人がいるのなら、町長でもいい、教育委員会でもいい、あるいは議員さんでもいい、かけあって、そういう学校をつくれる仕組みをつくっていきませんか?
もう既に実施設計はスタートしています。
『やっぱり自分たちの思いを新しい学校に反映させたい』という思いがわきあがっても、時間があとになればなるほど、自分たちの意志や考えを反映させることは厳しいです。
ぜひご意見をいただければ幸いです。