教育についてよく考えます。
いったい何を伝え、何を学ぶのが教育なのか…。
小学校、中学校は、選択しようのないものだけれども、誇りや愛着というのはもちろんあります。
今は、我が中学校は、廃校になってしまい、その校舎を使って、私自身が新しい事業を興しているので、なんとか兎塚中学校の連綿と引き継がれた伝統と文化を継承していきたいと思っています。
人生で初めて大きな選択をしたといえば、高校進学だったのではないかと思います。
我が母校は八鹿高校。その選択は絶対に間違っていなかったと断言できるし、恩師や、多くの仲間と出会い、本当にかけがえのない母校なのだけれど、今、いったいどこに向かおうとしているのか…OBとしても心配というか杞憂している部分があります。
高校教育にかぎらず、教育の役割は、おおざっぱにいうと、社会に貢献できるように人を育成していくのが、教育の原点なのだと私は思います。
『学力』を否定するつもりは毛頭ないけれども、単に大学を目指すのがいまの高校教育に偏重しているのではないかと思うわけです。
確かに、テストの点数というのは、成果指標としては、とてもわかりやすいです。
一方、社会に貢献できる人間とはいっても、あいさつができたり、思いやりがあったり、そういう人としての力は、点数で測れるものではないので、成果がみえにくいものです。
いま、ちっぽけな会社を率いて、少なからぬ他人と交わり、お客様や協力業者と交わっていく中で、いったいテストで図られる学力というものがどれほど役にたっているかというのか疑問に思います。
それよりも『人』として立派であることのほうが、よほど会社にとっては重要だし、立派な人は、やはり多くの成果を上げてくれます。
我が母校、1897年設立の『超』といってもいいほどの、伝統ある高校です。
そんな母校が真に人間を育成し、輩出していただけることを一OBのたわごととして言っておきたいと思います。