そこで、今年は、「実現可能性」という部分に信念をもって取り組むこととしました。
「お金がない」というのは、本当にお金がないというのではなく、言い換えれば、「お金をかけた」分の効果がどれほどあるのかと言い換えることができます。
たとえ、100円のものであっても、そこに効果がなければ、それはまったくかける価値のないものです。
逆に、100万円かけたものが、1000万円の効果を産むならば、どちらにかける価値があるのかといえば、それはいうまでもありませんね。
今回、ジオカルタを実現するにあたっては、その効果がどうすれば産まれるのかということをみんなで徹底的に話をしました。
最初は、カルタをつくるというところからスタートしたのですが、もう一度主たるターゲットについて話し合い、地元の小学、5~6年生と定めました。
そして、単に私たちが机上で議論するだけでは、本当の使い手側の小学生、あるいは、それを後押ししていただけるであろう学校現場、教育委員会、そういうところのニーズもきちんと踏まえたものにしなくていけないということで、手分けをして、実際に現場に出向いて、いろいろな方の声を聞くということも幾度となく行なってきました。
先日、兎塚小学校の3年生に、ジオかるたで授業をしたことが、新聞各紙、テレビにも取り上げていただきましたが、それは、私たち自身が実際に、子供達に使ってもらいどういう反応を示してくれるのかをリサーチするための風景だったわけです。
もう一つ私が今回の「実現可能性」にこだわっている理由があります。
それは、私達の取り組みをひとつのきっかけにしたいということです。
若者の政治離れ(若者だけではありませんが…)が言われて久しいです。
いつのまにか、まちづくりは政治家や、行政マンたる公務員の仕事と思われている節があり、それは、特に20代、30代で顕著です。
それをなんとか払拭したいのです。
自分たちが思い描いていることが、形になっていく…。子育てや、まちが元気で住みやすい状況をつくる、「どうせいっても無駄」「誰かがやってくれるだろう」ではなく、私たち自身が、成功体験を積んで、
「自分たちが思い描いているまちづくりがこうやったらできる」
という一つの道筋をつけていきたいと思うのです。
私たちが、やってきたことを見て、20代の若者たちが、じゃあ自分たちでやってみよう!そんなふうにたちあがってくれないか、それを今回の若者懇で実現したいのです。
11月末に、これらの取り組みも踏まえた提言書の作成を行い、香美町長に提出をいたします。
やるべきことはまだまだあります。
最後の最後まで粘り強く、取り組んでいきたいと思います。