というと、おそらくみなさん想像されるのは、バレーボールのセッターかと思いますが、そのことではなく、スキーの話題です。
おそらく、競技とよばれるものは数あれど、アルペンスキー以外に、毎回コースが変わるという競技はないようように思います。
マラソンだって、カーレースだって、そして同じスキーでもモーグル、クロスカントリー、ジャンプなどなど、それぞれの会場が変わるというのはないですよね。
しかし、アルペンスキーだけでは、毎回コースが変わるのです。そう!毎回です。
アルペンスキーはご存知のとおり、旗門(業界ではポールとかゲートとか呼んでますが)を通過していく競技なのですが、選手が滑る1~2時間前にセッターと呼ばれる役員が、旗門を並べていきます。
ジャイアントスラローム、スラロームなどによって特有のルール、例えば、旗門と其の次の旗門の距離とか、旗門の組み合わせなどがあるのですが、そういったルールにもとづいて、セッターがコースをセッティングしていくわけです。
そして、選手はインスペクションと呼ばれる、事前の下見を行い(このときは、横滑りでコースを実際に滑るということがゆるされていません)一発勝負で滑っていくわけです。
セッターはその日の天候、雪質、斜面変化、選手の技術レベル、安全性、スピードなどあらゆる条件を考慮して、セットをしていきます。
昨日はスラローム、今日はジャイアントスラロームと2日にわたりセッティングをさせていただきました。
まだまだ修行の身…。すべての選手が満足できるセットを立てれていませんが、選手がこの大会が滑りがいのあるコースでよかったなとおもっていただけるのが、なにより喜びでもあります。
アルペン競技のセッターという役員は、競技運営というポジションで、、選手の気持ちによりそってやっていくというなかなか他の競技では味わえない、役というものがあるのです!