いまは終身雇用の時代ではなくなったと言われます。
転職サイトはどんどん出ていますし、給与体系も、年功序列から、成果主義へと変貌しています。
私自身、それが時代の流れなのかなとふと考えたこともありましたが、いまはそうではないと思っています。
その根拠はやはり、農耕民族たる日本人のムラ制度がいまも生きているからです。
田舎に拠点を構え、そこで暮らすときに、どう対応するかということですが、実は、誤解を恐れずに言うと近所付き合いをまったくしなくとも、この田舎でも生きていくことは可能だと思います。
便利なモノやサービスは少し離れたところまで求めれば、手に入れることができるからです。
いま、世の中には生きていくためのサービスはまあだいたい揃っています。
そして、近所付き合いをしなくとも、それぞれが培ってきた友人、知人がいるわけですから、そんなに人間関係にも苦労もしないかもしれません。
そういう見方で考えると、まあ生きていくことは可能でしょう。
しかし、充実した人生を送るということを考えるならば、田舎に生きる場合、圧倒的に近所付き合いをうまくし、地域に溶け込んだほうが絶対いいと断言できます。
だから、そのとき、このムラで生きるんだと覚悟を決めるが必要で、あとは、そのつながりをより太くしていこうという意識を働かし、とにかくしがみついてでもこのムラをよくしていこうみたいな感覚で改善が繰り返されるのだと思います。
雇用の関係を考えるとき、雇用する側、される側、双方がそのような意識をもち、そうやっていくんだという覚悟を決めれば、あとは、社内の人間関係、仕事の充実、そのことに意識をするようになってくるはずです。
昔の農耕民族は、他に転出することが選択としてできませんでした。しかし、今は住むところも、自分で選択することができます。
農耕民族のDNAが綿々と刷り込まれている私たちです。そういう覚悟をもつことで、いろんなことがうまく流れていく、それが私たち日本人の自然な流れなのではないかというのが私の持論です。