先日、ニュースを見ていたら、今年の大卒の就職内定率が、過去最低を記録したということがでていました。
ただ、それについて分析をしていたある番組での解説によると、大手企業は、求人倍率以上となっているのに対して、中小零細企業では、求人倍率が、1を割り込んでいるとのことで、企業と学生とがミスマッチをしているということも言われていました。
いま、こうして企業活動を行っていて思うことは、就職活動で見える企業の姿というのは、極表面的なことであり、実際には、働いて探っていくしかないということです。
私自身はキャリアを積み重ねていく課程が少し特殊なこともあるかもしれませんが、私の所感としては、学生で学んだことが、即活かせる場面は限られているが、何らかの形で活かせるということです。
私の会社は名のとおり、建設業を営んでいますので、一般的には、工学系の企業だとおもわれがちですが、それは企業全体でいうとある一部分でしかありません。
建設業にはさまざまな法が関係します。一般的には、建築基準法がその対象になりますが、労働基準法、安全衛生法などを理解していこうとすると、法学系の知識が求められます。
また、工事全体をマネジメントしていくという観点からか見ると、経営学的な側面があります。
実際に、販売をしていこうとおもえば、マーケティングや、会計学などの商学系の知識も必要となります。
これはほんの例に過ぎず、会社全体が組織として動いていく場合には、さまざまな分野の知識が必要となり、そんなことを学生の間に勉強をしてきたかといえばもちろんそんなことはできようはずもなく、その場その場で対応していくことも多いわけです。
大企業に学生が集中するのは、安心して働ける環境を求めてということになるのかもしれませんが、大企業とて、決して安泰ではないはずです。
むしろ、大事なのは、自分自身が限界に挑戦しながら、仕事の枠を広げ、大きなリスクをとれるように自分を磨いていくことであって、そういう部分では、はるかに中小零細企業のほうが自分の裁量において、切り回しできる部分がはるかに大きい。
ファーストリテイリングの柳井CEOが言っていましたが、
「とにかくどんな形であれ、働くことが大事、就社ではなく、就職なのだ…」とおっしゃている記事がありました。
私もまったくそのとおりだと思います。
働いて社会に貢献することが大事で、努力を積み重ねていれば、自分があこがれる企業も必ず手中にできるはずです。
むしろ、日本全体を憂い、とにかく仕事を通じて、社会に貢献しようとする姿勢…。企業はそこを見ていると思います。
アルバイトや派遣からでもいいのです。とにかく社会に出て働くこと。生涯賃金の差はスタートで決まるものではありません。