いろいろな研修に参加すると、一方的な講義のような研修が、だんだん減っていることに気づきます。その研修の中では、必ずと言っていいほどグループ討議のようなものがセットアップされていて、自分はこう思うということを発言する機会を求められます。
ひとつは、参加型にすることによってより、前向きに研修を受け入れてもらおうということだと思いますし、もうひとつは、人と議論をする中で、えられる新しい発想という果実を得させる効果があるからだと重ます。
先日も、とある尊敬する先輩と会話をしていて、自分では到底考えつかないような発想を切りだしてこられたので、またまたその先輩を尊敬してしまったのですが、思わず
「どうしてそんな発想が思い至るのですか」
聞いてみました。
すると先輩曰く
ある弁護士からそのような話を聞いたということでした。
脳科学者の茂木健一郎氏が、発想というのは、ある経験や知識が脳の中で、組み合わされてでてくるものであると言っていたのを思い出しました。
また、脳の中には、経験をストックしておく箱のようなものがあって、それを一旦引き出しの中にしまっておいて、それを引き出しているようなものとも語っておられたと思います。
おそらく、イノベーションというのは、新しい発想をそうそう生み出せるものではなく、やはり今まで経験してきたことの蓄積の組み合わせを変えていくことなのかもしれません。
先の先輩のおはなしも、やはりそういう発想に思い至る、ある人との会話であったり経験みたいなものがあるわけです。
ただ、たとえばある二つの経験と二つの経験を組み合わせを考えるとき、2×2をそれぞれにかけあわせて4にするのか、そのすべての組み合わわせを考えることなく、3つ組み合わせしか考えなくて4つ目の可能性を検討するかしないかということに対しては、そこに努力が必要です。
そこが凡人であるかどうかの分かれ道かもしれませんね。