みんなでごはんを食べているときに、お皿に残った一つ…「遠慮のかたまり」といいますが、実に日本人の性格を現しているのだろうなーと思います。
おそらく、みんなのおなかの中に、まだいれることが可能なはず…。
でも、誰かのために最後の一つは自分ではなく、相手のためにとってあげよう…そんな気持ちが最後の残り一個になると思うのです。
最近、プリウスの問題でもそうですが、海外の訴訟のお話を聞きます。
訴訟のお話は、だいたいが、自分は常に正しい、ということでしょう!
でも、自分は常に正しいとは限らないし、いつなんどき立場が逆転するかわかりません。
だから、これ以上はいうと人間関係が円滑にいかない、という線を日本人は自らがひいて、そして人間関係を良好に保とうとすると思います。
常に相手と自分の間に、微妙な距離感を持って、やっていると思うのです。
ここが実に日本人らしく、だから世界の人から尊敬を受けるのではないかと思うのです。
最近、日本が世界の中での求心力を失っていると聞きます。
その理由は、ものごとの発想が欧米的になっていて、それがあたりまえだと思うようになってきているからではないでしょうか。
日本人が備えている遠慮のかたまりをどんな場面でも発揮することで、なんて実に相手のことを気遣ってくれているのだ…。そんなふうになれば、また日本は必ず復活できることと思います。