黒川温泉の成功の立役者、後藤哲也氏のお考えを聞く機会に恵まれる。
木を植えることで、その場所を引き立てることができるという。 木を植えることで、自然の中にある風景をつくりだすことができるというのが、その理由であることには違いないのであろうが…。
その奥にある理由というのはなんだろうか いろんなものに、間とうものが必要だと思う。例えば、玄関は、本来はなくても実際の生活するには、必要ないものかもわからない。しかし、外界と実際に住まうスペースの間に、間『ま』をつくることによって、そこに余裕が生まれる。そしてそれは不要なものではなく、必要なものなのだ。
例えば、紙面も情報を伝えることであれば、余白は必要ないはずだ。しかし、上下左右に、余白があり、それによって、紙面として、より相手に情報を伝える場合にしっかりと伝えることができる。
間とはそういうものであろうし、家の周りに木を植えるということはすなわちそういうことなんだと思う。