食料自給率のアップに国がやっきになっている理由は私は、もう一つ別の意味があると思う。それは、いかにして地域を活性化させるかということだと思う。
国は、地域の活性化のために、道路などのインフラを整える名目で、中央の金を地方に分配してきた。実際、この仕組みのおかげで、地域はある程度の潤いを保つことができた。しかし公共事業のあり様ように疑問符がうたれ、その仕組みが機能しなくなっているいま、地域が活性化できる方法…それが農林漁業の活性化であり、食料自給率アップなんだと思う。
国が外国と伍していくために、モノづくりに相当力を入れてきて、そのために、労働を集約させる必要があり、田舎の人材は都会にどんどん流出していった(させた)。
わが町も過去には、1万数千人の人口がいて、その中で、十分な経済活動をすることができた。
しかし、いまの人口で経済活動をなしえず、しかもグローバル経済の中で、小さな商店は次々に姿を消し、ますます地域の疲弊につながっている。
つまるところ食料自給率のアップも、国民全体の潤いを与えるものになっていかなくては、意味がないことなんだと思う。