毎年8月15日は、わがハチ北での盆踊りの日となっている。地域でどんな盆踊りがされているのか、他の地域を見に行ったことがないので、なんともいえないのだが、こちらの方でも相馬盆歌と河内音頭は、入門用の盆踊りとして定着している。
しかし、なんといっても、わがハチ北の盆踊りの真骨頂は、地踊りにある。五月、大黒、西門と3種類の踊りがあり、音頭は他の地域といっしょだが、踊りはハチ北オリジナルである。隣である中大谷は、8月14日が盆踊りになっているのだが(それが一般的な日取りらしいが…)ハチ北とずれているのは、音頭の歌い手、いわゆる音頭出しが中大谷、ハチ北と連ちゃんでやるからなのだ。そして、14日はハチ北の衆が中大谷に、15日は中大谷の衆がハチ北に相互交流して踊っている。だから同じ音頭で踊っているのに、同じ輪の中で2つの踊りが踊られているのだ。だから、最初にこの光景を見た人はなにがなんだかわからなくなってしまう。
僕も5年ほど、音頭出しをやっているのだが、実は、この音頭の基本旋律というのがあるのだが、音頭出しは、微妙にアレンジして、歌っているのだ。抑揚というか、同じメロディーを巧みに上げたり、下げたりして、こぶしというのかあーぁーあぁみたいな強弱をつけながら歌うのである。
だから、いまだに、音頭の中で、西院の河原というのがあるのだが、それがいまだにマスターできない。(年1回しかやらないから、忘れてしまうというものあるのだけれど)
しかも、この歌には基本的な歌詞があるのだけれぼ、ベテランの音頭出しは、その場にあわせて、即興で歌詞もつくってしまうのだ。
中には、その日の新聞をネタに音頭を出すという強者もいるそうだ。
そうっ!だから盆踊りは同じメロディーでもオーディエンスやその場の雰囲気で即興演奏をかなでるJAZZそのものなのだ。