宿泊ツーもこなしてそれなりに走行したことだし
ここらでRH23のインプレを書きましょうかね。
基本性能が変わる訳でもないので、RC90との差分がメインとなりますが。
先に結論を書いてしまうと、RC90の方が良かったです。
大きなポイントは、スマホ連携メーターが期待外れだったこと。
あとはRH23のDCTの変速タイミングが自分には合わなかったところかな。
以下に詳しく書いていきます。
メーターの不満点
- スマホ連携時の動作
RoadSyncというスマホ連携のためのアプリですが、UIを考えた人間の頭を疑います。
キーONする度にスマホのフォアグラウンドにしゃしゃり出てきて、走行中にスマホを弄らないことを承諾させるボタンを押すのを強要してくるのです。
スマホにはナビを表示させているのに、毎回RoadSyncをどけてナビに画面を戻す作業が鬱陶しくて仕方がない。
特に、準備を終えてこれから出発しようというタイミングで、グローブでスマホの反応が悪い場合にわざわざグローブを1度外して操作するのが気が狂いそうになる。
(ホンダの責任逃れのためだけに)承諾の意思表示をさせるにしても、こんなものは初回起動時のみで十分だし、百歩譲って乗車の都度やらせるにしても1日1回で十分なはず。
そしてちょっとでもUIに気を使っているなら、スマホ画面を邪魔するのではなくメーター側に表示させてセレクトスイッチ(左ハンドルの十字キー)で承諾操作できるようにするだろJK。 - 情報表示位置
車両とスマホが接続されるとメーターがRoadSyncモードになるのですが、それによりメーターの下段と右下部分がRoadSyncの表示になります。
これにより表示を妨害されるのが、燃料計の下の部分(残量が少ない状態という一番大事なところ)と、グリップヒーター表示灯と、最下段の『情報表示エリア』と、右やや下の『選択エリア』。
『情報表示エリア』と『選択エリア』はある程度ユーザーが表示内容を選択できる部分で、『情報表示エリア』はODOや瞬間燃費やトリップ関係の情報を1つ選択して表示、『選択エリア』はメニュー画面みたいなものですがここで「ステータス」を選択すると『情報表示エリア』と同じ候補から2つを表示させることができます。
自分は『情報表示エリア』にTRIP Aの燃料消費量を、『選択エリア』にTRIP Aの走行距離と平均燃費を表示させてますね。
特にTRIP Aの燃料消費量が給油タイミングを計るのに重要なのですが、RoadSyncモードではどうやっても表示を邪魔されます。 - グリップヒーターの表示/操作
RC90ではグリップヒーター表示灯にヒーターレベルも表示されたのですが、RH23では表示スペースが足りない訳でも無いのにON/OFFしか表示されず、明らかに退化しています。
ヒーターレベルを確認するにはセレクトスイッチを操作して、わざわざメニューからグリップヒーターモードを選択する必要があります。
しかもここで縦棒グラフみたいにヒーターレベルを表示するくせに、セレクトスイッチの上下でヒーターレベルを変更できません。
何故このような仕様にしたのか全く理解不能です。
(元々スポーツグリップヒーターがグリップ部にあるスイッチで操作/確認する作りになっていて、スマホ連携メーターに合わせて抜本的に改修する気が無かったのだろうと予想はされるけど。)
DCT変速タイミング
私は静かに走りたいタイプなんですよ。
RH09でライディングモードが大きく変わり、STANDARDがかつてのSモード(の第1段階?)、RAINがかつてのDモードに近いとは事前に情報収集していましたが、全く同じという訳ではありませんでした。
全体的に(私の感覚では)高回転で巡行しようとするので、もっと低回転で巡行させたいですね。
RC90では、初期値で時速の10分の1のギヤを選択するような感じで、ODOが500km増える毎に学習結果を反映して変速タイミングに修正が入りました。(20,000kmで学習による修正終了)
自分の乗り方では、最終的には初期値から+5km/hくらい引っ張る感じの変速タイミングになっています。
なので回転数にして2,500rpmを超えない位で変速して欲しいのですが、RH23は3,000rpm以下だとそのまま巡行してしまう感じですねぇ。
最初、75km/hを超えないと(シフトアップスイッチを操作しても)6速に入らないので、壊れているのかと思ったくらい。
仕方なくライディングモードのUSER 1/USER 2を、それぞれSTANDARDとSPORTのDレベル(変速時のエンジン回転数の設定)だけ下げたものにしてみましたが、それでもRC90のようには変速してくれません。
⇒もし回転数で設定できるのであったなら、Dモード代わりに2速~5速を1,800~2,400rpmくらいで使うようにしたいものだ。
それに何より、(これはRC90でも同じでしたが)ライディングモードの選択を記憶していないので、キーOFFする度STANDARDに戻ってしまいますし。
⇒RC90では、デフォルトがDモードなので気にならなかった。
私的には、巡行中のエンジン回転数が高くてやかましく感じます。
その他細かい部分
今回のMCでX-ADVにはクルーズコントロール機能を付けたのに、NC750Xには無いのがとても不満です。
バリエーション車種なのでコスト関係なくソフトウェア的に機能を制限しているだけだろう?
車両価格も100万円を超えて、もはや低価格に振ったバイクじゃないんですし...
ハザードランプですが、RC90ではハザードを点けた状態でキーOFFしてもハザードを継続させられたのですが、RH23ではハザードが消灯してしまいます。
防御面は脆弱なバイクだからこそ、周りへのアピールに関する部分は大切にして欲しかったなぁ。
ラゲッジスペースについては、車載工具を止めるゴムバンドが外に引っ掛けて穴を通してくる形になり、また底に水抜き穴みたいなのができたため、気密性が落ちて長期的には土埃がラゲッジ内に入り込みそう。
(また形状を変えるなら、インカムを装着したヘルメットを収容できるよう考慮して欲しかった。)
あと個人的に、冬場はラゲッジ蓋のマウントレールに電熱ウェアの温度調節スイッチを固定してたので、マウントレールが無くなったのが不便です。
フロントフェンダーが短か過ぎるのは、延長する社外パーツも出ているのでホンダが認識できていない訳は無いと思うのですが、未だ改善されないのが腑に落ちない。
ラジエターに泥ハネで一直線にラインができるじゃん。
一応良かった点も挙げないとね
文句ばかり言うのもアレなので、RC90と比べて良かった点と言えば。
メーターがオプティカルボンディングなのは表示がとても見やすいと思います。
これはガチの高評価。
あとホイールカラーが黒なのが助かります。
RC90のホイールはシルバーで、パーツクリーナー使っても汚れが落ちなくて見た目が...
取り回しで実感は湧かないですが(笑)、NC750Xは車重が重過ぎるので231kgから226kgに多少軽量化されていることも評価はしたい。
⇒理想を言えば、あと20kgくらい軽量化してくれー
ウィンカーが野暮ったいバルブからシュッとしたLEDになって見た目が格好良くなりましたね。
(RC90もウィンカーバルブが切れたことはなく、性能的にはバルブでも十分なんでしょうがやはり...)









