浦学8年ぶり甲子園初戦突破 | アマチュア野球をめぐる旅。

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高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

第84回選抜高等学校野球大会を観戦に甲子園球場に足を運んだ。

第1試合・三重(三重) 対 鳥取城北(鳥取)
第2試合・敦賀気比(福井) 対 浦和学院(埼玉)
第3試合・大阪桐蔭(大阪) 対 花巻東(岩手)

初日の対戦で最大の注目カードは大阪桐蔭と花巻東の第3試合というのが衆目一致するところだろう。
今年の「高校BIG3」と評されるうちの二人の投手が登場するからである。


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ブルペンで投球練習する浦和学院・佐藤拓也


その他の試合でも初日は豪華なマッチアップが実現されている。
登場する6校のうち3校が昨年秋の明治神宮大会出場校。つまり各地区大会の王者なのである。
鳥取城北は中国大会、敦賀気比は北信越大会、浦和学院は関東大会をそれぞれ優勝で締め括っている。

第2試合は甲子園常連校同士、関東大会優勝校と北信越大会優勝校という対戦は一回戦屈指の好カードである。
加えて両校のエースは何度か観戦経験があるため個人的にも非常に楽しみな対戦カードであった。


浦和学院は先発マウンドに、昨春のセンバツでも背番号1を背負った佐藤拓也を送り出した。

佐藤はセンバツ以降、昨夏は背番号10、秋は8を付けて主に外野手として出場。
昨秋は46打数22安打、打率.478を記録。本塁打4、三塁打2、二塁打7という打棒でチームを甲子園に導いた。
明治神宮大会・準々決勝で、5人の投手で継投しながら愛工大名電にコールド負けした試合でも佐藤の登板機会が無かった。

理由は定かではないが、昨秋は佐藤が投手としては不遇の時を過ごしたのは間違いないだろう。
捲土重来を期してのエースナンバーを背負っての登板に期待が高まった。


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敦賀気比の山本翔大


敦賀気比は1年夏からエースナンバーを背負う山本翔大を先発マウンドに送り出した。

昨春の北信越大会で観戦した際、度胸良く右打者の内角を衝くクロスファイヤーが強く印象に残っている。

「北信越大会・敦賀気比対北越」(弊ブログ・11年6月9日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10916625641.html

また、投球後に帽子がマウンドに落ちていた様子も記憶している。
その頻度の高さが印象を強くしているが、今日の浦和学院戦では帽子が落ちる頻度は格段に少なくなっていた。


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アルプススタンドに駆け寄る浦学ナイン


2回表、浦和学院は8番・山根佑太が四球で出塁。9番・緑川皐太朗のバントを三塁手が一塁に悪送球。
浦学は労せず一死2・3塁の得点機を迎え、1番・竹村春樹の左翼犠飛で一点を先制した。
続く2番・林崎龍也の四球で、二死1・3塁。
3番・佐藤の左中間を深々と破る適時二塁打で二点を加えて、3-0とリードを広げた。

浦和学院は4回と5回にも一点ずつを加えて、5回終了時点で5-2で試合は後半に突入する。


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試合後のスコアボード(ネット裏)


8回表に打球を腹部に受けた山本が降板すると、9回表に浦和学院は五点を加えて、試合を決定付けた。
10-2で浦和学院が敦賀気比を下して、8年ぶり甲子園初戦突破を果たした。

充実した戦力や高い前評判にも関わらず甲子園で負け続けたことから「内弁慶」などと揶揄された浦和学院。


佐藤は「打たせて取る」投球で、内野ゴロで16個のアウトを積み重ねた。
無失策で支えた内野手の手堅い守備、中でもショート竹村は9個のゴロを処理していることは特筆すべきである。

第2試合の観客は19,000人と公式発表されている。


「浦和学院、準決勝敗退」(弊ブログ・11年7月27日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10966042866.html


「浦和学院のシートノックにみる一考察」(弊ブログ・10年9月26日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10659833961.html