浦和学院、準決勝敗退 | アマチュア野球をめぐる旅。

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高校野球を中心にアマチュア野球(ときどきプロ野球)の観戦記。

埼玉大会・準々決勝(花咲徳栄対浦和学院)を観戦に県営大宮球場に足を運んだ。

春の優勝・花咲徳栄、秋の優勝・浦和学院という両校の対戦に「事実上の決勝戦」と見る向きもあった。
昨秋、浦和学院は埼玉大会優勝、関東大会優勝。更に明治神宮大会は準決勝まで進出する活躍を見せた。
関東大会優勝校として臨んだ今春のセンバツでは一回戦で鹿児島実業に3-5で敗れている。
残念ながら「甲子園で勝てない浦学」という不名誉なレッテルを継続している。


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満員の県営大宮球場


春季大会は浦和学院が三回戦で市立川口に7-9と敗れたが、花咲徳栄は優勝して関東大会に出場している。

「春季関東大会・花咲徳栄対樹徳」(弊ブログ・5月21日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10897617120.html


今季の埼玉高校野球を牽引した両校が準決勝で対戦するとあって、早くから観客が県営大宮球場に訪れた。
神奈川大会が老若男女各年代を網羅しているのに対して、埼玉大会は若干年齢層が高いように見受けられる。


花咲徳栄は四回表、3番・大塚健太郎と4番・白石遼が連続安打で無死一・三塁とチャンスを迎える。
続く5番・新井載弘が左前適時打を放って先制。7番・廣瀬茂治の中前適時打で、2-0とリードを広げる。


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中継スタッフの背中には「歴史を刻め!我ら埼玉球児」の文字


浦和学院は五回裏、1番・佐藤拓也の左中間への二塁打、2番・竹村春樹が中前安打で無死一二塁とする。
竹村の二盗失敗の後、3番・小林賢剛の左前適時打で一点を返して、1-2とする。
続く4番・沼田洸太郎と5番・日高史也の連続左前安打で浦和学院が、2-2の同点に追い付く。

1番佐藤から5番日高まで五者連続の安打に、王者浦学の集中力の高さを垣間見たような気がする。
また、投手交代を試みない花咲徳栄ベンチの采配に驚いた。エース北川にマウンドを託したという事だろう。


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八回からリリーフした浦和学院・佐藤拓也


花咲徳栄は六回表、8番・北川大翔の左翼線への適時二塁打で一点を追加して、3-2と勝ち越しに成功する。
更に七回表、大塚の左前適時打などで二点を加えて、5-2とリードを広げて浦和学院を突き放しに掛かる。
八回表には、1番・長尾駿の左越え適時二塁打で6-2と試合を決定付けた。
投げては北川が14安打を浴びながらも浦学打線を二点に抑えて完投勝利。決勝進出に大きく貢献した。


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試合後は勝利したチームがグランド整備


試合に敗れたものの、浦和学院の二年生・佐藤拓也の成長した姿に秋季大会以降の活躍を楽しみにしたい。
線が細く投手としての将来性に疑問符を付けていた佐藤であるが、立ち姿にも体の厚みを感じる。
ストレートは低めに制球され、スライダーは打者の手元で鋭く小さな変化を見せている。
華奢な印象を陰を潜めて、高校時代の今宮健太(ソフトバンクホークス)を彷彿させる力強さである。

浦和学院は計14残塁という数字に象徴されるように残塁が目立ち、非効率な攻撃が敗因の一つだろう。
余談ではあるが、浦和学院のユニフォームはJAPANモデルより旧モデルの方に魅力を感じる。


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試合後のスコアボード




「浦和学院のシートノックにみる一考察」(弊ブログ・10年9月26日付け記事)
http://ameblo.jp/go-baseball-studium/entry-10659833961.html