(小林愛実の演奏動画 シューマン ピアノ五重奏曲) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想でなく、別の話題を。

好きなピアニスト、小林愛実の新しい演奏動画がアップされた。

動画はこちら。

 

 

 

 

 

2020年12月19日(土) イイノホール (東京)

小林愛実(ピアノ)、北川千紗(第1ヴァイオリン)、前田妃奈(第2ヴァイオリン)、田原綾子(ヴィオラ)、水野優也(チェロ)

シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調 作品44

 第1楽章 (04:59-)

 第2楽章 (14:04-)

 第3楽章 (23:24-)

 第4楽章 (28:13-)

 

 

 

 

 

先日の記事に書いた桑原志織の演奏動画と同じく(その記事はこちら)、下記リブログ元の記事に書いていた「リクルートスカラシップコンサート」という若手演奏家たちによるコンサートの録画映像である。

 

 

シューマンのピアノ五重奏曲で私の好きな録音は

 

●R.ゼルキン(Pf) ブッシュ四重奏団 1942年5月22日セッション盤(Apple MusicCD

●ツァハリアス(Pf) ケルビーニ四重奏団 1991年9月16,17日セッション盤(NMLApple MusicCD

●マイボローダ(Pf) フーゴ・ヴォルフ四重奏団 2013年9月クララハスキルコンクールライヴ(動画

●桑原志織(Pf) ダヴィッド・オイストラフ四重奏団 2019年9月3日ブゾーニコンクールライヴ(動画

 

あたりである。

サクサクしながらも格調あるゼルキン、まったりと古き佳き演奏のツァハリアス、図抜けたスケール感を持つマイボローダ、技巧的に隙がなく音楽的にも構成力とロマン性とのバランスの取れた桑原志織。

 

 

そして、今回の小林愛実らの演奏も、これらに引けを取らない。

この曲はとにかく強く大きく弾かれることが多いけれど、彼らは違って、小林愛実ならではの抒情的な音楽性が、5人全体の演奏の印象を決定づけている。

たおやかでロマンティックな彼女の演奏は、あたかもシューマンの妻で名ピアニストだったクララが弾いているかのよう(クララはこの曲を献呈されており、初演のピアノも彼女が務めた)。

 

 

ピアノ以外のメンバーも充実しており、このような豪華メンバーでピアノ五重奏曲を聴ける機会はめったにないだろう。

第1ヴァイオリンの北川千紗とチェロの水野優也は、なんと昨年の音コン優勝者ペアである(その記事はこちらこちらなど)。

特に、私の好きなチェリストである水野優也の端正で美しい演奏は、上記ゼルキン盤の名チェリスト、ヘルマン・ブッシュにも比肩しうる。

 

 

 

 


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