(キアロスクーロ四重奏団の新譜 ハイドン 弦楽四重奏曲第75~77番) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

好きなカルテット、キアロスクーロ四重奏団の新譜が発売された(Apple MusicCD)。

曲目は、ハイドンの弦楽四重奏曲第75~77番である。

詳細は以下の通り。

 

 

 

 

 

 

 


キアロスクーロ四重奏団によるハイドン第3弾は
『エルデーディ四重奏曲』より第75番、第76番『5度』、第77番『皇帝』!


SACDハイブリッド盤。今をときめくヴァイオリニスト、アリーナ・イブラギモヴァ率いるキアロスクーロ四重奏団(団名の「Chiaroscuro(キアロスクーロ)」 はコントラストを印象づける明暗法そして陰影法を意味します)。BISレーベルで録音を続けているハイドンのシリーズ第3弾はエルデーディ四重奏曲より第75番、第76番『5 度』、第77番『皇帝』を収録しました。
 エルデーディ伯爵に捧げられたことによりその名がついたハイドンの6つの弦楽四重奏曲(第75番~第80番)。全6曲中、もっともくだけた雰囲気を持ち溌剌とした旋律が印象的な第75番、第1楽章第1主題が下行5度音程を特色とする第76番『5度』、そして第2楽章が自作の『皇帝賛歌』の主題による変奏曲であるためにその名がついた第77番『皇帝』をキアロスクーロ四重奏団のキリっとしまった演奏で聴くことができます。
 当団は2016年4月、カルテットとして初来日を果たし大成功をおさめました。古典派と初期ロマン派のレパートリーを演奏する当団はこれまでにハイドン、ベートーヴェン、モーツァルト、シューベルト、メンデルスゾーンのディスクをリリースし、いずれも好評をしております。(輸入元情報)

【収録情報】
ハイドン:
● 弦楽四重奏曲第75番ト長調 Op.76-1, Hob.III-75
● 弦楽四重奏曲第76番ニ長調 Op.76-2, Hob.III-76『5度』
● 弦楽四重奏曲第77番ハ長調 Op.76-3, Hob.III-77『皇帝』


 キアロスクーロ四重奏団
  アリーナ・イブラギモヴァ(ヴァイオリン/Anselmo Bellosio c.1780)
  パブロ・エルナン=ベネディ(ヴァイオリン/Andrea Amati 1570)
  エミリー・ホーンルンド(ヴィオラ/Willems,c.1700)
  クレール・チリヨン(チェロ/Carlo Tononi 1720)

 録音時期:2017年12月
 録音場所:ブレーメン、ゼンデザール
 録音方式:ステレオ(DSD/セッション)
 SACD Hybrid
 CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.0 SURROUND
 BIS ecopak

 

 

 

 

 

以上、HMVのサイトより引用した(引用元のページはこちら)。

 

 

ハイドンの弦楽四重奏曲第75番で私の好きな録音は

 

●クイケン四重奏団 1996年10月28-31日セッション盤(Apple MusicCD

●フェシュテティーチ四重奏団 1996、1997年セッション盤(NMLApple MusicCD

●エンジェルス四重奏団 1994~1999年セッション盤(NMLApple MusicCD

●モディリアーニ四重奏団 2013年4月21-24日セッション盤(NMLApple MusicCD

 

あたりである。

今回のキアロスクーロ四重奏団盤は、これらに勝るとも劣らない洗練をみせる演奏。

この曲にしてはキレがありすぎる、もう少し牧歌的でも良いのでは、という意見もあるだろうが、私は文句なく好きである。

 

 

ハイドンの弦楽四重奏曲第76番「五度」では、クイケン四重奏団、フェシュテティーチ四重奏団、エンジェルス四重奏団、エマーソン四重奏団などそれぞれ悪くないのだが、どこかのんびりしたところがあってピンとこなかった。

今回のキアロスクーロ四重奏団盤は、引き締まった切れ味や緊迫感において上記の各カルテットを大きく凌駕した名演となっている。

 

 

ハイドンの弦楽四重奏曲第77番「皇帝」で私の好きな録音は

 

●ブダペスト四重奏団 1954年5月3-14日セッション盤(NMLApple MusicCD

●コンコード四重奏団 1978年セッション盤(NMLApple MusicCD

●クイケン四重奏団 1996年2月14-17日セッション盤(Apple MusicCD

 

あたりである。

また、これらにも増して、ハーゲン四重奏団の来日公演での「小さなウィーン・フィル」ともいうべき風格が忘れがたい(その記事はこちら)。

今回のキアロスクーロ四重奏団盤は、風格というのとはまた違った、フットワークの軽いレッジェーロな味がある。

「皇帝」というのは後付けの副題でしかないことを思い出させてくれる。

ただ、やっぱり「皇帝」的な演奏が最もしっくりくるのではあるが。

 

 

私の好きなカルテットとして3本の指に入るキアロスクーロ四重奏団。

次に録音する曲が予想できない、多彩なレパートリーも魅力。

このまま末永くアルバムを出していってほしいものである。

 

 

なお、キアロスクーロ四重奏団のこれまでのCDについての記事はこちら。

 

キアロスクーロ四重奏団の新譜 ハイドン 太陽四重奏曲 後半

キアロスクーロ四重奏団の新譜 シューベルト 弦楽四重奏曲第14番「死と乙女」、第9番

 

 


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