今回は演奏会の感想でなく、別の話題を。
好きな指揮者、ヤクブ・フルシャの新譜が最近発売された(NML/Apple Music/CD)。
ブラームスの交響曲第4番とドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」が収録されたアルバムである。
詳細は下記を参照されたい。
ヤクブ・フルシャ&バンベルク交響楽団、新シリーズ・スタート!
ブラームス&ドヴォルザーク:交響曲集 第1弾!
ドイツの名門オーケストラ、バンベルク交響楽団の首席指揮者を2016年9月から務めるヤクブ・フルシャの新シリーズ、「ブラームス:交響曲全集+ドヴォルザーク:交響曲集」がスタート!。 第1弾は二人の作曲家の最後の交響曲のカップリングです。
バンベルク響はドイツ伝統のサウンドを受け継ぎつつ、前首席のジョナサン・ノットの薫陶をうけ現代的な機能性も手に入れ、近年の充実ぶりは目を見はるものがあります。このアルバムはフルシャの母国チェコ出身の大作曲家ドヴォルザークとドヴォルザークに大きな影響を与えたドイツ本流の作曲家ブラームスの交響曲を組み合わせで、さらにバンベルク響はプラハのドイツ人オーケストラが前身ということで、この組み合わせの再現に最も適しているといえましょう。
定評ある「TUDOR」のSACD hybridの優秀録音、SURROUND SOUND 5.1。(輸入元情報)
【収録情報】
1. ブラームス:交響曲第4番ホ短調 Op.98(13:23/ 11:50/ 6:00/ 10:08 = 41:32)
2. ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調 Op.95『新世界より』(12:18/ 12:36/ 8:00/ 11:54 = 45:01)
バンベルク交響楽団
ヤクブ・フルシャ(指揮)
録音時期:2017年5月3-5日(1)、10月28-30日(2)
録音場所:バンベルク
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
SACD Hybrid
CD STEREO/ SACD STEREO/ SACD 5.1 SURROUND
日本語解説付き
なお、上記はHMVのサイトより引用した(引用元のページはこちら)。
ドヴォルザークの「新世界より」というと、私は以前の記事にも少し書いたとおり(その記事はこちら)、チェコらしい味わいをもったターリヒ&チェコ・フィル盤と、より重厚でずっしりとした西本智実&ブダペスト・フィル盤という対照的な2盤が好きである。
今回のフルシャ&バンベルク響盤は、チェコの森の朝を想起させるような柔らかな美しさという点で、私の中でターリヒ盤に取って代わる存在となった。
特に有名な第2楽章、また終楽章の第2主題や、コーダの最後の一音のエコー風ハーモニーなど、木管アンサンブルの箇所があまりにも柔らかな響きとなっており、印象的である。
洗練されているにもかかわらず、あくまで自然。
このような音は、どうしたらオーケストラから引き出してこられるのだろうか。
ブラームスのほうは、フルシャにはあまり合わないかと予想していたのだが、なかなかどうして、こちらも素晴らしい。
私のイメージするブラームス第4番のイメージ(フルトヴェングラーやカラヤンのように重厚でドラマティックな演奏)とは違っているけれど、こちらもフルシャらしい柔らかな演奏となっていて、これはこれで味わい深い。
フルシャの前回のCDアルバムは、昨年に発売されていた(その記事はこちら)。
それから1年もたたないうちの、今回の新譜発売である。
彼もまた、少し先輩のクルレンツィスやネゼ=セガンと同様に、新譜のどんどん出る人気指揮者となってきているのが大変嬉しい。
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