(ヴェルビエ音楽祭2018 バラーティ&ドゥバルグの演奏動画) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

先日も書いた、現在スイスで開催中のヴェルビエ音楽祭(その記事はこちら)。

medici tvのサイトには、上記の記事に書いたガラ・コンサート以外にも多くのコンサートの動画がアップされている。

たくさんあってなかなか観きれないが、中でも印象的だったものの一つに、クリストフ・バラーティのヴァイオリン、リュカ・ドゥバルグのピアノによるリサイタルの動画がある。

 

動画はこちら

 

曲目は、ドビュッシーのヴァイオリン・ソナタ、ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第1番、そしてフランクのヴァイオリン・ソナタ。

 

 

バラーティのヴァイオリンは、私の好みとは少し違っているところがあるけれど、ドゥバルグのピアノは大変素晴らしい。

ドゥバルグは、室内楽向きのピアニストのような気がする。

彼の演奏動画はソロ・リサイタルのものもアップされているけれど、そちらはちょっとクセがあって、そのクセが大きな説得力を持つかというと、そこまでの飛びぬけた個性や完成度までは感じられず、やや中途半端な印象がないではない。

しかし、バラーティとのデュオのほうでは、文句なく素晴らしい。

室内楽だと、彼のクセもちょうどいい形に収まっているように思われる。

 

 

特に、フランクのヴァイオリン・ソナタ。

この曲は、以前彼の生演奏を聴いたけれど(そのときの記事はこちら)、そのときも実に良かった(むしろこの動画以上に個性的な演奏だった)。

一音一音の響きの美しさにこだわった、ゆっくりとかみしめるような演奏。

かなり「濃い」表現であり、もっと淡白にさらっと弾いてくれるほうが本来私は好きなのだが、それでもこの美しさには抗しがたい。

ぜひ一聴されたい。

 

 


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