(鯛中卓也の演奏動画 ピティナ2018課題曲録音 聴き比べ) | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。

好きなピアニスト、鯛中卓也の新しい演奏動画が最近アップされた。

2018年3月24日に行われたという、4人のピアニストたちによる、ピティナの今年のコンペティションA1、B、C級のバロックと近現代スタイルの作品の公開録音コンサートの動画である。

ピティナのページで視聴できる(公式サイトはこちら)。

 

 

4人のピアニストというのは、

海瀬京子 かいせ きょうこ
菅原望 すがわら のぞむ
鯛中卓也 たいなか たくや
冨永愛子 とみなが あいこ

である。

また、演奏された課題曲とそれぞれの演奏者は下記の通り。


A1級


バロック バスティン作曲「メヌエットをおどろう」

菅原望、鯛中卓也、冨永愛子

 

バロック シャイン作曲「アルマンド」
菅原望、鯛中卓也、冨永愛子

 

バロック ベーベル作曲「リゴドン」
菅原望、鯛中卓也、冨永愛子

 

近現代 パプ・ラヨシュ作曲「バッタ」

海瀬京子、菅原望、鯛中卓也

 

近現代 佐藤臣作曲「サイコロコロコロ」

海瀬京子、菅原望、鯛中卓也

 

近現代 三善晃作曲「三どのワルツ」

海瀬京子、菅原望、鯛中卓也

 

B級


バロック L.モーツァルト作曲「ポロネーズ」
海瀬京子、菅原望、鯛中卓也

 

バロック クレープス作曲「アレグロ」
海瀬京子、鯛中卓也

 

近現代 徳備康純作曲「けんけん飛び」

海瀬京子、菅原望、冨永愛子

 

近現代 池辺晋一郎作曲「昼さがりの雲は子守歌を歌う」

海瀬京子、菅原望、冨永愛子

 

C級


バロック J.S.バッハ作曲「マーチ 変ホ長調 BWV Anh.127」

海瀬京子、鯛中卓也、冨永愛子

 

バロック ムファット作曲「エール」

海瀬京子、菅原望、鯛中卓也

 

近現代 フォーレ作曲「即興曲 Op.84-5」

鯛中卓也、冨永愛子

 

近現代 鈴木美紀作曲「ミンストレル」

海瀬京子、冨永愛子

 

近現代 野平一郎作曲「林の中の散歩道」

菅原望、冨永愛子

 

 

こういった易しい曲でも、奏者によって演奏に大きな違いが出るのが面白い。

鯛中卓也の演奏で、特に印象に残ったものをここに貼っておきたい。

 

 

近現代 三善晃作曲「三どのワルツ」

 

 

 

バロック J.S.バッハ作曲「マーチ 変ホ長調 BWV Anh.127」

 

 

 

彼の演奏は、何ともいえずしっとりしている。

他の奏者たちと比べることで、それがいっそうよく分かる。

以前、中川真耶加の演奏とも比べたことがあったが(そのときの記事はこちら)、今回もそのときと同じ印象。

鯛中卓也は、特段重いテンポを採るわけでも、極端な表情付けをするわけでもないのに、その音楽はどこか陰りを帯びている。

上記2曲では、そんな彼独特の歌心がとりわけよく出ているように感じられた。

 

 


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