山本貴志 井上麻紀 大阪公演 ショパン ポーランド民謡の主題による大幻想曲 ほか | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

山本貴志 Afternoon Concert

in B-tech Japan

vol. 3 溢れ煌めく音符たち

 

【日時】

2018年4月21日(土) 開演 13:00 (開場 12:40)

 

【会場】

新大阪 B-tech Japan Osaka

 

【演奏】

ピアノ:山本貴志、井上麻紀 *

 

【プログラム】

モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第2番 ヘ長調 K.280

パデレフスキ:ノクターン 変ロ長調 op.16-4

ショパン:ポーランド民謡の主題による大幻想曲 イ長調 op.13 *

ショパン:「ドン・ジョヴァンニ」の「お手をどうぞ」の主題による変奏曲 変ロ長調 op.2 *

 

※アンコール

パデレフスキ:メヌエット ト長調 op.14-1

 

 

 

 

 

山本貴志のコンサートを聴きに行った。

以前にも一度行ったことのある、新大阪の楽器店での演奏会である(前回の記事はこちら)。

とても小さな会場で、ベーゼンドルファーのフルコンサート・グランドピアノが楽しめる、贅沢な空間というのが特徴。

そして今回は、なんと2台ピアノによる、協奏曲作品の演奏だった(オーケストラ・パートがピアノ用に編曲された、2台ピアノ・バージョン)。

小さな会場で2台ピアノとなると、かなりの迫力だった。

迫力がありすぎて、初期のショパン作品特有の明朗な美しさを優雅に楽しむ、というわけにはいかなかったけれど、そのぶん力強いピアニズムが堪能できた。

いつか、大ホールでオーケストラをバックに山本貴志がこれらの曲を弾くのを聴いてみたいものである。

 

 

それにしても、「ポーランド民謡~」は18~20歳頃、「お手をどうぞ~」に至っては17歳頃と、ともにショパン10代の作とのことである(後者はシューマンが「諸君、帽子を取りたまえ!天才だ」と紹介したことで有名)。

山本貴志のスピーチにもあったけれど、まだ10代だったにもかかわらず、かつまだパリに行く前であり「都会の音楽」にそれほど触れていなかったはずであるにもかかわらず、この当時(1820年代)としては最先端のピアニズムをもって作曲されている。

10代にしてすでに「発明家」であったショパンの天才が窺われる。

 

 


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