伊藤公一 水野久美 京都公演 プーランク ピエルネ フルート・ソナタ ほか | 音と言葉と音楽家  ~クラシック音楽コンサート鑑賞記 in 関西~

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クラシック音楽の鑑賞日記や雑記です。
“たまにしか書かないけど日記”というタイトルでしたが、最近毎日のように書いているので変更しました。
敬愛する音楽評論家ロベルト・シューマン、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、吉田秀和の著作や翻訳に因んで名付けています。

「ピエルネ&プーランク」

 

【日時】
2018年1月27日(土) 開演 20:00 (開場 19.30)

 

【会場】

カフェ・モンタージュ (京都)

 

【演奏】

フルート:伊藤公一
ピアノ:水野久美

 

【プログラム】

プーランク:フルート・ソナタ (1957)

カプレ:2つの小品 (1897)

ピエルネ:フルート・ソナタ op.36 (1900)

 

※アンコール

ピエルネ:カンツォネッタ op.19

フォーレ:初見試奏曲

ドビュッシー/ハイフェッツ:美しき夕暮れ

 

 

 

 

 

カフェ・モンタージュのコンサートを聴きに行った。

今回はフルートとピアノのアンサンブル。

前半はプーランクのフルート・ソナタ。

この曲は2ヶ月ほど前にエマニュエル・パユの演奏会で聴いたばかりである(そのときの記事はこちら)。

パユの演奏と比べてしまうと、あれほどの音の広がりや高音の柔らかさは、さすがに聴かれなかった。

また、終楽章は遅めのテンポで、パユと比べるとちょっと重く感じた。

ただ、この楽章はパユのほうも、若き日の彼自身の録音(NMLApple MusicCD)の完成度の高さに比べると、上記演奏会ではわずかに荒れもみられたのだったが。

とまれ、パユと比べるのはさすがに酷だろう。

十分に良い演奏だったと思う。

 

 

カプレの小品2曲を挟んで、ピエルネのフルート・ソナタ。

この曲は、私にはあまり馴染みがない。

カフェ・モンタージュのマスターの前口上によると、この曲はフルート・ソナタきっての大規模な作品とのこと。

聴いてみて、確かにそうかもしれないと感じた。

少なくとも、プロコフィエフやプーランクのフルート・ソナタと並び称されるべき作品と言っていいだろう。

曲の印象としては、ルクーの情熱とフォーレの情趣を足して2で割ったような感じ。

なかなか良い曲だと思った。

演奏も、高音部は少しかすれるけれど、全体的にしっとりした感じの明るい音で、曲のイメージに合っていた。

 

 

ガブリエル・ピエルネ。

パリ音楽院ではドビュッシーと同期だったらしい。

そのときのピエルネの成績は首席で(そのせいでドビュッシーは2位だった)、またローマ大賞もドビュッシーより2年ほど早く受賞したという。

ドビュッシーより長生きで、1937年まで生きた(73歳没)。

管弦楽曲、協奏曲、室内楽曲、オペラやオラトリオなど、多くのジャンルの曲を残し、またオルガン奏者や指揮者としても活躍した、オールマイティな人だったようである。

私の中で、まだドビュッシーやラヴェル、フォーレほど特別な存在にはなっていないけれど、今後ちょっと注目してみたい作曲家の一人となった。

 

 


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