今回は演奏会の感想ではなく、別の話題を。
最近、嬉しかったこと。
以前の記事(こちら)で、好きなピアニスト、石井楓子の弾くシューマンの「ダヴィッド同盟舞曲集」抜粋(第14~17曲)の演奏動画があまりに素晴らしく、あとせめて終曲(第18曲)だけでも聴いてみたかった、と書いた。
それが最近、終曲つきのバージョンの演奏動画がアップされたのである。
それも、終曲のみならず、ダヴィッド同盟舞曲集の第2部が全曲収録されている(第10~18曲)。
これは嬉しい!
ワクワクしながら聴いたが、期待通りの素晴らしい出来だった。
ここに引用しておきたい。
それにしても、「ダヴィッド同盟舞曲集」。
改めて、名曲である。
20歳代半ばの若きシューマンの手になる作品だが、一曲一曲がきわめて生き生きとしていて、それぞれがまるで詩のようである。
この数年後に書かれた連作歌曲集の傑作「詩人の恋」の世界を、すでにはっきりと指し示していると思う。
例えば、「詩人の恋」のピアノ独奏によるエピローグ、これはもう夢のように美しい瞬間だけれど、上述した「ダヴィッド同盟舞曲集」の終曲も、よりさらりとした語り口ではあるが、同じくらい重要で、そこはかとない情緒を湛えた素晴らしいエピローグになっている。
そんな「ダヴィッド同盟舞曲集」、録音では私はコルトー盤やケンプ盤が好きである。
石井楓子の動画は、第2部のみながら、コルトーやケンプにも比すべき演奏だと思う。
いつか、第1部のほうもアップしてほしいものである。
なお、上記動画と同時に、彼女が日本音楽コンクールで優勝した際のものと思われる、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番の演奏動画もアップされた(第2、3楽章のみ)。
そちらも、ここに引用しておきたい。
そしてまた、彼女自身のブログによると、最近ブラームスの作品119の録音を済ませたとのことである。
これは、私が彼女の実演を聴いて大きな感銘を受けた曲(そのときの記事はこちら)。
そのうちに、発売されるのだろうか?
今からとても楽しみである。
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