<プリンター>染料と顔料どっちがいい? | なつかしの鉄道写真館

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昭和40年代の全国の蒸気機関車・路面電車・トロリーバスから最近の復活蒸機まで、「懐かしさ」をテーマに鉄道写真をUPしています。

皆さんプリンターを使っていると思いますが、自宅で写真を大きくプリントすることはありますか?

 

フィルム時代は特にカラーは現像も引き伸ばしもDPE店に丸投げでしたが、デジカメやスマホになってからは、特にL版なんかは自宅でプリントする人も多くなってきました。

 

個人用のプリンターは、殆どがインクジェットと言って普通紙でもOKのインクを吹き付ける一種の印刷。一方でフィルムの時は銀塩写真と言って、印画紙に薬品が塗られていてフィルムを通した光が当たると化学反応を引き起こし発色・定着させるものでした。

 

銀塩写真の方が美しいので、最近まではデジカメのプリントでも拘りたい方は指定されていましたが、技術の進歩でプロラボですらインクジェットまたはレーザーに鞍替え。今春の私の写真展も、プロラボに頼みましたがプリントはインクジェットです。

 

ところで、インクジェットと言ってもインクが染料顔料があるのをかご存じですか? (ハイブリット機として、ブラックだけ顔料で他は染料という機種もあり)

 

①普通印刷用に使ってる染料インクジェット・プリンター&スキャナー複合機 CANON TS8530(6色インク A4対応 2022年10月購入) 特に光沢紙を使うとキレイな写真印刷もできます。

 

②写真印刷用に使っている顔料インクジェット・プリンター EPSON SC-PX5VⅡ(9色インク A3ノビ対応  2018年2月購入) ※生産終了で現在はSC-PX1Vとなって一回り小さくなりました。奥の①と比較して大きく重いですが、好みのプリントが出来てまだ手放せません。

 

染料機は染料インクを使用し紙に染み込むのに対し、顔料機は顔料インクを使用して紙の表面に定着させます。

 

<私が感じた染料機の特徴>

1.印刷スピードが速い

2.色が鮮やか

3.プリント直後と1日乾燥した時点で色が若干変わるため、プリントを見ての色調整はすぐやらない方が良い

4.水に弱く濡れると滲む

 

<私が感じた顔料機の特徴>

1.印刷スピードは遅く、時々目詰まり防止の簡単なヘッドクリーニングが必要

2.色の再現性が高い(染料と比較すると落ち着いた色に見える)

3.速乾でプリントを見ながら直ちに色調整ができる

4.直射日光や大気汚染、そして水にも強く長年の保存性が高い

 

今さら聞けない染料インク顔料インクの違い|フォトポータル|エプソン (epson.jp)

 

鮮やかさの違い 左が顔料機 右が染料機 どちらがお好み?

 

印画紙に水滴を垂らして拭き取った後 左の顔料機はこの後に乾燥したら水滴跡が消えたのに対して、右の染料機は染料が溶けて拭き取り跡が残ったまま。

 

三陸沖の津波の後に捜索隊が回収した写真の内、染料プリンターの写真は水に濡れて画像が流れていたのに対して、顔料プリンターや銀塩写真は画像が残っていたそうです。

 

私が昭和40年代に撮影したフィルムの大半はビネガー・シンドロームでプリント不能になっていますが、10年以上前にスキャナーでデジタル保存したのとその当時の紙焼きがありバックアップが出来ています。

 

現在のデジカメのデータもPCの外付けHDにも保存するとともに、気に入ったカットは全てA4で顔料プリントして自宅の3階のMy Roomにファイリング。A4プリントすると画像内の邪魔な物やゴミの存在がよく分かり、トリミングなり消去によって作品度が高まります。

 

⑤A4プリント50枚入りのファイル72冊にもなりました。コンテスト応募用の写真を探す時はPC画面よりもセレクトしやすく、気になった写真に付箋を貼って管理しています。

 

ということでデジカメの現像・編集ソフトと同様に、WEBやメールの印刷は染料機、バックアップやコンテストへの応募は顔料機といったように目的に合わせて染料機と顔料機を使い分けています。但し、染料機でコンテストに入賞している方も沢山おり、好みの問題でもあります。

 

⑥A3ノビまでプリントでき、部屋の中も写真額だらけ

 

My Roomの壁面には、A3ノビ~A4にプリントした写真額が沢山飾られています。A3ノビサイズは写真展でよく飾られている半切サイズ以上の大きさなので、なかなかの迫力ですよ。他人が見に来ることはありませんが、一人で浸るのもいいものかと。

 

あっ、そうそう何故A3ノビ対応の顔料プリンターもあるのかというと、フォトコンテストの募集要項ではA4~B4または六つ切り~ワイド四つ切のサイズが多く、小さいよりも大きい方が見栄えがすると言われています。

 

さらに、最新機クラスならばプロラボに頼まなくともそのまま写真展に飾れる位の高品位プリントが自分で出来るかもしれません。

 

便利なA4複合プリンターを使っている皆さん、大きくてお金がかかりますが自分の部屋を写真展会場にしてみませんか。そしてコンテストへ応募して、より沢山の人に見てもらいましょう。