一つの記事が長くなりすぎないように小分けにしていたら④までいってしまいました(^^;)
ここまで興味を持ってお付き合いくださってありがとうございます
下記の認証機関を前回の記事からご紹介しています
①BDIH(ドイツ)
②エコサート(フランス)
③コスメビオ(フランス)
④ICEA(イギリス)
⑤ソイルアソシエーション(イギリス)
⑥ACO(オーストラリア)
⑦ネイトゥルー(ベルギー)
⑧コスメエコ
前回の記事はCOSMOSに加盟している①〜⑥の認証機関のご紹介でした!
今回は石油系合成成分を使用可としていて、COSMOSには加盟していない、⑦〜⑧の認証機関のご紹介です。
⑦ネイトゥルー(ベルギー)
2008年にヨーロッパの化粧品メーカーが中心となり発足させたベルギーのブリュッセルにあるオーガニック認証団体です。
ホームページに基準内容や認定プロセスなどを情報公開したり、認証制度をビジネスにしないなど、公正な姿勢を一般消費者にもわかりやすく示しています。
(ネイトゥルー発足に参加した6団体…「ロゴナ」、「ラヴェーラ」、「ヴェレダ」、「サンタベルデ」、「ドクターハウシュカ」、「プリマベーラ」)
特徴
・オーガニック及びナチュラルな成分で製造されている
・NATRUEが許可している製造段階での制限が守られている
・環境にやさしい製造方法がとられている
- 【使用可能な合成成分(防腐剤)】
- ・安息香酸、その塩、及びそのエチルエステル
- ・ベンジルアルコール
- ・デヒドロ酢酸及びその塩
- ・ギ酸及びそのナトリウム塩
- ・プロピオン酸及びその塩
- ・サリチル酸及びその塩
- ※使用の際は「防腐剤◯◯を使用」と明記しなければなりません。
- 【禁止事項】
- ・合成香料および合成色素は配合されていない
- ・石油系原料(パラフィン、PEG、プロピル系、アルキル系、その他の石油誘導体等)は含まれていない
- ・シリコンオイルやその誘導体は含まれていない
- ・遺伝子組み換え植物あるいは有機体からの原料は含まれていない(EU の有機農法規格による)。
- ・製品や植物性成分には放射線処理が施されていない
- ・動物実験は行わない
原料について
NATRUEは「自然原料」・「準自然原料」・「自然同一原料」の3つの区分に分け、認証レベルに応じて原料や量を定めています。
「自然原料」
・自然界から直接得られる原料を指します。
・原料を得るには物理的な方法が認められています。(たとえば種子をプレスしてオイルを得るなど)
・有機栽培原料も自然原料の一部です。
準自然原料」
・化学処理が施された自然原料を指します。
「自然同一原料 」
NATRUEの認証基準は《オーガニック化粧品/Organic Cosmetics 》、
《オーガニックを含む自然化粧品 / Natural Cosmetics with
organic portion》、《自然化粧品 / Natural Cosmetics》の3段階のレベルに分かれています。
《オーガニック化粧品/Organic Cosmetics 》
⚪️配合されている自然原料のうち95%以上がオーガニック(有機栽培もしくは検査された野生採集)
⚪️自然原料は更に多く、準自然原料は更に少なく配合しなければならないと定められています。 (場合によっては準自然原料を指すこともあります)
《オーガニックを含む自然化粧品 / Natural Cosmetics with
organic portion》
⚪️配合されている自然原料のうち70%以上がオーガニック(有機栽培もしくは検査された野生採集)
⚪️自然化粧品との違いは、より高い自然原料の配合量、そしてより低い準自然原料の配合量の規定です。
《自然化粧品 / Natural Cosmetics》
⚪️最大のナチュラルさを保証
⚪️ 配合して良い成分や、加工方法(加工段階回数の制限など)はNATRUEが定めたクオリティが守られている
⚪️自然原料は、製品グループ毎に定められた量以上を配合しなければならない
⚪️準自然原料の配合限度を定めています。
NATRUEも防腐剤で一部の石油系合成成分の使用を認めています。
しかし、ホームページ上でも、ナチュラル・オーガニックコスメの製造基準を記載しているPDF資料(バージョン3.7)でも表現が曖昧でわかりにくいため、NATRUEに問い合わせをしました。
以下が回答になります。
〈石油由来品の積極的な使用を認めているということではなく、「化粧品の安全性」という観点を考慮して使用が認められており、これらを使用することが必須ではありません。石油由来物質ではなく、自然物質由来であることが前提のため、認証品の原料比率(自然原料と準自然原料)も各製品カテゴリーごとに基準によって定められております。NATRUEとしては、”防腐剤は、消費者への被害と微生物の発生するリスクを軽減することで全ての化粧品の安全性のために必須である”という見解です。〉
という、返答でした。
やむおえない場合は安全第一で使用可という姿勢であるということですね。
石油系合成成分の記載は曖昧ですが、日本語版の製造条件の資料があることは他の海外の認証機関ではあまり見られないので、あらゆる情報を一般消費者にもわかりやすく示すという公正な姿勢は日本の消費者にとっても嬉しいですね
認証マークについて
※「ネット上では1〜3個の☆の数で認証内容の違いがわかるようになっている」という情報がほとんどですが、こちらもNATRUL JAPANに確認したところ以下のような回答が得られました。
〈現在は☆数で違いがわかるようなマークの仕様にはなっていません。〉
さらに、
〈どの認証レベルに該当する製品かがわかるよう、該当レベルを示す文言(自然化粧品、等)を、NATRUE認証マークと共に製品に明記することが強く推奨されていますが、該当レベルの文言を併記しない場合、その旨の理由書を提示して頂いた上、マークをご使用いただいているのが、現在の規定です。〉


⑩コスメエコ
③のコスメビオと共にスタートした認証マークです。
コスメエコの情報がかなり少ないためコスメビオに問い合わせをしたところ、現在コスメエコの認証は行っておらず、コスメエコ認証の商品も少なくなってきているそうです。
もしもコスメエコの認証商品を見かけたら以下のような条件を満たしているということになります。
COSMECOの認証基準
⚪️完成品の95%が自然原料であること。(水含む)
⚪️完成品の5%まで化学原料の使用可
⚪️完成品の5%は、オーガニックでなければならない。
⚪️植物原料の50%は、オーガニックでなければならない。
⚪️化学香料は使用不可。
以上が前記事も含めた代表的な認証機関、8団体です。
細かい基準内容を全て把握することは難しいかもしれませんが、オーガニックコスメの知識を深めたい方やオーガニックコスメを選ぶ時の参考になれば嬉しいです
そして、まだこのページに追加したい認証機関もありますのでご興味のある方はお付き合いいただけると嬉しいです!