こんにちは
愛知県大府市のメガネ屋・GLASS JOY 02(グラスジョイオオブ)の中村です。
今日で3月も終わり、明日から新年度ですね。
先日、家に戻るとこんなものが届いていました。
認定眼鏡士の登録証
この3月で更新となり、新しいものが届いたわけです。
そこで今日はそれにまつわるお話を。
時々「認定眼鏡士って国家資格なんですか?」ということを聞かれます。
結論を言えば、認定眼鏡士は現時点で国家資格ではありません。
日本眼鏡技術者協会というところが「一定の技術・知識がある」と認めているだけのものです。
別に資格があっても無くてもメガネ屋さんの店員になれますし、開業だってできます。
「現時点で」と言うのは、それを目指した動きもあり、もしかしたら国家資格となるかもしれないから。
国家資格化すれば、しかるべき人がいないとメガネ屋の運営は許されないものになるでしょう。
国家資格というのは、国が
「○○を提供するのはきちんとした知識・技術を持った者がすべき、それを国が認めましょう」
というもの(だと思います)。
これは利用者を保護する、という目的が込められているはずです。
だとしたらメガネには当然必要!という意見もあるでしょう。
以前、1回だけ「中村さんにとっても国家資格になった方が良いですよね?」と聞かれた覚えがあります。
国家資格と付けばハクが付きますもんね。
その当時、僕が何と答えたかは覚えていません。
でも今の僕はこう答えます。
あまり必要だとは思いません。
志を持って、国家資格化に取り組まれている方もみえるでしょうから、そういう方には正直申し訳ないですが。
僕が一番引っ掛かっているのは、誰のための国家資格化なのかという点です。
一番は利用者、つまりメガネを掛ける人の為に、だと思います。
しかし全体が本当にそのような流れで国家資格化に動いているかと言うと少し疑問に感じます。
国家資格化の一つの背景として、ディスカウント店の排除という目的も見え隠れします。
眼鏡業界は、ここ十年くらいで低価格帯のお店が凄い勢いで台頭してきました。
それによって既存のメガネ屋さんは売上を落としてしまっています。
おおっぴらには語られませんが、外敵からの保護という印象が透けて見えるのです。
確かに伝え聞くディスカウント店の検査等の話を真に受ければ、う~んと感じてしまうことも少なくありません。
しかしディスカウント店が、お客様の目を守る仕事をしていないかといえばそうではないと思います。
例えば視力が低い、でもどうやってもお金が貯められないという環境の人だとしたら、メガネ一本は大きな出費でしょう。
それが数千円でメガネを買えて一応の見え方を得ているのならば、立派なビジョンケアだと思います。
では一方で、認定眼鏡士がそれにふさわしい活動をしているのか
恥ずかしい話ですが、単位認定のためのセミナーを見ていてもそうは感じにくい状況です。
ただ単位を取得するためだけの受講と言う印象が拭えません(これは僕も背筋を正さなくてはいけませんが…)。
中には凄く真面目に聞かれている人もいるので、一部の方だけの行動を取って「相応しくない」というのはどうかとも思います。
ただ権利が与えられるのであれば、相応の“姿勢”で臨むべきでしょう。
仮に現状の流れで国家資格として認めらたとしたら。
お客様から「国家資格になって良かった」という声が聞かれるようになるとは思えません。
そして…。
その結果、認定眼鏡士のいる眼鏡店の売上が回復するかといえば、そうなるとも思えません。
あくまで勘ですが。
僕は国家資格になるなら、利用者の方から自然発生的に「メガネには国家資格が必要」という声が出てこそではないかと考えます。
その為にはまずはお客様の方を見て、「認定眼鏡士というものは」と伝えるところからではないでしょうか。
いや、「目は」「メガネは」と語り始めるところからではないかと思います。
皆さんに目やメガネのことを考えてほしい、と要求するつもりはありません。
それよりも皆さんが目やメガネのことを思わず考えたくなるようにするには、僕らがどうすべきか
そのように考える2014年度最後の日です。
それでは今日はこのあたりで。
ありがとうございました、新年度も宜しくお願い致しますm(__)m
GLASS JOY 02
中村響