新薬師寺の十二神将伐折羅大将立像、まほろば悠久号展示レプリカの実物に会いに行く
新薬師寺の南門から境内へ、
華厳宗のお寺で創設したのは光明皇后、山号は日輪山、
ところでこの新薬師寺という名前、今の日本語の感覚だと新大阪や新神戸の新のように思ってしまいがちですが、このお寺が薬師寺から暖簾分けしたとか対抗して新規に立ち上げたとかそういう意味ではなく「新しい」じゃなくて「新たか」、
フジミからプラモデルキットも出ている東塔で有名な無印薬師寺(子どもの頃お城や寺社はプラモデルで知ったクチなのでこういう基準)とも直接的な関係はなく、昔からよく使われる「霊験あらたかな」というそっちの「新」なんですね。
西国薬師霊場第六番、大和十三仏霊場第七番の札が、
ちなみに西国薬師の第一番が薬師寺、
大和十三仏霊場には生駒山の宝山寺や信貴山の玉蔵院、紫陽花寺で有名な矢田寺などがあります。
すぐ隣には新薬師寺の鎮守社でもある南都鏡神社の鳥居
門を入って正面に見えるのが本堂、
入って左手に五重石塔(もとは十三重あったらしい)と地蔵堂、
石塔には實忠和尚の御歯塔と記されています、御歯塔とは文字通り歯を収めた塔
本堂側から見た様子、こちら側にも石塔
入って右手に鐘楼、
その奥に竜王社、
境内にあるうち大きな建物は本堂のみというシンプルなレイアウト、
創建当時は七堂伽藍を備えた大きなお寺だったそうです。
本堂へは正面から見て左側にある入り口から入場します。
自動券売機が飲食店の食券販売機みたいでなんか可愛い、
右側の札にあるようにこちらも堂内撮影厳禁。
堂内の様子はいただいたパンフレットの写真で、
このように十二神将立像がご本尊である薬師如来坐像を囲み守護するように配置されています。
槍や弓矢を備えた12体の鎧の戦士、当時は極彩色だったようなのでさながら黄金聖闘士。
ただしこちらは黄道十二星座ではなくて十二支が守護神。
ちなみにまほろば悠久号にあったレプリカの干支は戌、バサラ大将は犬でした。
ギャラリースペースではコレクションフィギュア、ムービーマスターピースサイズでしたが、現物は等身大、そんな十二体が鎧と武具を備えて並び立つ様子は壮観でした。
伐折羅大将のバサラはサンスクリット語のヴァジュラ、金剛石=ダイヤモンドを意味します、ダイヤのような屈強さと強い意志を表しています。
南北朝時代には権力に屈せず体制に反発し奔放で派手な振る舞いをする者が現れそれをバサラものと呼んだそうで、後の時代の歌舞伎の語源となった傾奇者と同じような意味合いで使われていたそうです、ある一定の世代ならば「花の慶次」といえば通じるあれです。
ちなみにマクロス7の熱気バサラはここからのネーミングなのだそう。
※いつも例えが若者にも高齢者にも響かないような特定の世代のオタクにしかわからないネタですみません。
元の全塗装当時のバサラ像もまさに「傾いて候」な出で立ち、バサラものですね。
御朱印と授与品はお守りとポストカードセット、
お守りは干支守りなので伐折羅大将じゃなくて波夷羅大将に、
絵はがきの図案は並び全体と薬師如来坐像と十二神将立像で計14枚、
新薬師寺を後にして
来た道を戻ります、
少し広い通りまで出るともう鹿がいます、
浮御堂を横に見ながら、途中鷺のレリーフの入った柵を入れてみたり、
畔の松の木を入れてみたり、
池を過ぎるとまた鹿、
鹿の注意書きの前で睨みをきかせてくる子も、
「この立て札をよく読んでちゃんと扱えよ」と訴えてるようでさらに可愛い、
この直前まで普通に可愛い表情をしていてそれも写していたのですが敢えてこちらの写真を、
一方で「かっこよく写せよ」とばかりに牛のようにどっしりと構えたオスも、
春日大社の鳥居の前を曲がって、
興福寺に少し寄り道、
境内にも鹿、
ひときわ目を引く幕で覆われた巨大なビル、
ビルではなくて令和大修理中の五重塔、こちらもプラモデルでキット化されているほどの有名どころですが120年ぶりの大改修ということで完成予定はなんと2034年、それまで見られないんですね。。
中金堂、こちらは2018年に再建
奥に見えるのは西国三十三所の九番札所にもなっている南円堂
南大門跡の基壇、
興福寺にも鹿がいっぱいいて外国人観光客の人気者でした。
昼頃になってくると人通りも増えてきてこのとおり、近鉄奈良方面からとの合流地点なので余計にごった返しています。
難波など大阪市内に直行するには近鉄(奈良線)が最短距離で圧勝なのですが、うちに帰る(車を預けてきた駐車場まで戻る)場合は近鉄奈良駅からだと西大寺で乗り換えていったん大和八木か橿原神宮前まで南下しなくてはならず遠回りになるため往復ともにJRで。
パブリックアートの交差点を過ぎて
JRの奈良駅まで戻ってきました。
バスの後部に奈良観光協会のマスコットキャラクターのしかまろくん、
当初前回の桜井の聖林寺と合わせて1日でまわろうかとも目論んでいたのですが結論から言うと別の日にしてよかったです。
聖林寺、新薬師寺ともに思ったよりも長居させていただいたこともありますが、電車の追っかけメインの時のような移動時間だけでスケジュールを組むとキツいというか、
途中のんびり鹿を見ながらベンチで休憩したり、久しぶりの奈良中心部を満喫できました。












































