KABUKI MUTE前編 | Dream Lights

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ハーじゅう〜ツェ〜

今回も記事が長いので『前編』『後編』に分かれてしまいますが、続けて更新させていただきます。

 

 

LotuStorks(ロータストークス)というブランドから

近頃、KABUKI MUTEというエレキベースのミュート器具が発売されたとSNSに頻繁にあがってきます。

 

ミュートと聞いちゃ見過ごせない・・・・

これなんですが、まあ言ってみれば『スポンジ』ですけどね。

 

それをブリッジ手前で弦とボディに挟んで使うんです・・・

 

 

この『スポンジ』は二重構造になっていて、柔らかい白いスポンジと硬めの黒いスポンジが合わさっているみたいですが、どうしてそうしたか、まあこれもいろいろ試行錯誤の結果なんでしょうね、これは一度使ってみたいと思いました。

 

それでですね、これって以前・・・

 

 

という記事を2023年1月に書きまして、

 

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ベースにミュートを付けたくて、いろいろなスポンジを切って同じようなことやってたことがありました。。。

 

言ってみれば、ついに製品化されたわけです。

 

とは言え、ボクの手持ちのベースの中でこれが『使える』、つまり装着できるという意味でのベースはもはや1本しかないんですね。

Rickenbackerには初めからミュート機能が付いていますので、使うとすればテレキャスターベースに使うしかありません。

 

2023年の記事で書きました通り、ここで言うミュートは基本的に2ピックアップのベースでなければ自分の狙ったミュートの音にならなかったわけで、ピックアップが1つしかないテレキャスターベースに取り付けてもそれは意図したことになるのかどうか・・・

 

そもそもエレキベースでミュートするということはどういうことだったのでしょう・・・

 

もうこれは大昔の話ですけど、ボクが中学生の頃はそうするのが普通でした。

当時エレキベースもありましたけど、エレキギターばかりが持て囃されて、特に日本ではエレキベースというとエレキギターのついでに作られていたような時代でしたね。

すでにエレキベースは登場しているのに、まだベースらしい音の出る弦も作られておらす、ベースアンプも今のようなベース専用というわけでもなくギターアンプに毛の生えている程度で、とにかくエレキベースなんかその程度にしか扱われていなかった時代でしたが、それなりに『ベース』らしい音を出す必要があったわけです。

ベースらしいというのは言うまでもなくコントラバスのような音のことになりますが、フレットレス特有のサスティンのない『ボン!』という詰まった音、少しでもこの音に近づけるために冒頭のような『ミュート』を付けてエレキベースを弾いていたんです。

ミュートすることによって高い方の倍音を消して、より低い方の音だけが聴こえてくるという効果もありました。

芯のない音の当時のベース弦にミュートを付けて弾いた方が、実は今のベース弦よりはるかにコントラバス的な音になっていたのも確かですけど・・・

 

実際、フェンダーでも初期のジャズベースはブリッジカバーを外すと

 

 

このようにミュートアッセンブリーが付けられていたことがわかります。

ジャコ・パスのベースなどでよく分かりますが、彼はアッセンブリーを外して使っているので、取り付けのネジ穴がはっきり見えています。

 

 

しかしどうやら、この方式も63年頃までだったようで、それ以降はブリッジカバーの裏にスポンジを貼り付けて簡易的なミュートになっています。

方法は違いますが、ちょうど今回のKABUKI MUTEもそんなタイプになっていますね。

 

 

ボクの知っているフェンダーのミュートはこのタイプですが、それだけ徐々にミュートの必要性がなくなってきたということでしょうね。

それはただベースに求められる音の変化や、弦も含め周辺機器の進歩が時代的にそうなっていっただけのことで、当時は当時でミュートされたベースの音でもしっかりカッコいいベースの音としてレコーディングされてきたわけだから、その音を再現しようというのは今でも十分理解できるところです。

 

ボク自身、数十年前からミュートされた音を出したい、その音で弾いてみたいという思いは強くありましたが、ある意味今となっては応用が効かない音、という反面もあります。

ミュートされた音も一つのバリエーション、飛び道具の一つとして使うのはアリだと思いますが、じゃあ今の音楽ですべての曲をミュートして出来るかというと、さすがにもう無理です、としか言いようがありません。

今はベースと言えど、もっと抑揚のあるフレーズを弾きます、音価も非常に大事な部分です。

従いまして、ちょっとした気分転換に使う、といったところでしょうか。

 

さて、ちょっと気になるのはこのKABUKI MUTEはタイプが2種類ありまして、厳密に言えば5弦用も2タイプあるので全部で4種類あることになりますが。。。

 

その2種類というのは 大きく言うと『sweert』と『bitter』というもので、要はスポンジの硬さが違うんですね。

簡単に言いますと『sweert』が柔らかめ、『bitter』が硬めということで、デモ動画で観る限り、当然ですがミュート感があるのは『bitter』の方、『sweet』は少しゆるい感じに聴こえました。

 

当初これは迷うこと無く『bitter』だと思っていまして、『sweet』の方は問題外、くらいに思っていたのですが、、、

 

ちょっと待てよと

 

『bitter』では前述の通り用途が限られてくるので、まあ飛び道具的に使うのはアリなんじゃないか?くらいに考えていたわけですけど、ちょっと視点を変えてみればピックアップが1つしかないテレキャスターベースで使うとすれば、むしろ『sweet』くらいのミュートの方が使えるんじゃないか?ミュートがバランス良く薄くかかっているのもちょっと良さげだし、それが実際に現場で使えるモノなのか、そういう意味で考えることにすれば。。。

デモ動画で音を聴く感じではむしろ『sweet』の方が付けっ放しで使えそうな気がしてきました。

 

一方でアコベにどうなのか、という話になると、今の段階ではまったく不明でありまして、高さ的にどうなのかもわかりません。

アコベですからコントラバス感が出てくるような気もするし・・・

 

まあ、アコベに使える(使う)かどうかは今のところ考えておらず、あくまでもエレベの話。

 

ということで、品物がまだ届いていない前編が終了します、後編へ続く。

 

 

 

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