
中学生の時に憧れた、そして因縁のベース。
初めてのベースはこのベースを買う予定でした・・・
結果的に中学生のボクには買えなかったんですけど、その思いが残ったまま50年(笑)
このモデルは3万円台から9万円まで広範囲な価格設定となっていて、当時としては国産最高峰のベースだったと思います。
本体の材質の違い、ピックアップが1つか2つかの違いだけで値段が3倍になるって、今にしてみてもスゴイ設定だったんですね。
で、このベースは当然ながら、ダブルピックアップ搭載の9万円のモデルがフラッグシップとなるところですが・・・
ところが一番カッコいいとされるのはシングルのピックアップモデル。
当時はピックアップなどとは言わず、こういう場合1マイクと言っていましたね。
それはモズライトベースの影響だと思います。
ベンチャーズが当時使っていたモズライトベースは1マイクのモデルで、ちなみにこのベースには2マイクのモデルもありますが、まったくの論外。。。
ピックアップがネックの際に斜めに配置されています。


ここ似ているでしょ?
そしてブリッジまでは4本の弦だけが渡っている佇まい・・・
この美しさは他では味わえません。
この空間にピックアップがあってはいけないんです!
と、勝手なウンチクを語ってしまいましたが、ボクは今度こそ、このベースを弾きます。
似合ってようがなかろうが、50年の思いを込めて!
スケールはミディアムとなっていますが、まあショートスケールですね、なので当時の1マイクと考え合わせてみれば、音の想像は容易につくわけで、大した音じゃないことは確か(笑)
まあ、音なんかどうにでもなるから。。。
このベースの形、独特ですよね、このデザインは本当に見事としか言いようがない。
歴代のYAMAHAベースの中でも最初にして最高峰のデザインだったと思っています。
先ほどピックアップが斜めにセットされていると書きましたが、そのことが本体の特徴的なデザインを、より引き立たせる結果を生み出しているんですね。
後年、といっても2000年くらいですから35年も後になりますが、SBVとしてこのデザインをリニューアルというのか、ロングスケールにして発売したモデルがありました。

こちらはピックアップがJJ配列となっていて、その配置自体は現在の主流ですので、今どきの音を狙ったものでしょうけど、おかげでボディの特徴あるデフォルメ感というか、極端に歪んだデザインが生かされず、面白くも何ともないベースになってしまいました。。。
当時は今と違って、各メーカーが独自なデザインのエレキギターやベースを作っていた時期で、ギターメーカーはもちろん、ハーモニカで有名なトンボや音楽産業のビクターあたりまでもエレキギターを作っていました。
粗雑な木材を使ったものもあったし、ピックアップが4個も付いているものや、穴の空いたもの・・・etc.
そんな中でもYAMAHAのこのシリーズ、後になってこの形をサムライベースとかブルージーンズとか呼んでいるみたいですけど、当時そんな言い方はしてなかったし、イヤなネーミングです。。。
で、中でもこのシリーズはさすがにYAMAHA、完成度も高く海外のブランドと遜色ないモデルでした。
ヤフオクやデジマート、その手の専門店あたりでも、近年まで2本や3本いつでも出品されていたのに、ここ最近は滅多に見ることがなくなりました。
これ、ヤバイぞ!
と、少し焦ったのも確か。
今のうちに手に入れておかないと、イザ買う時に選べる状況ではなくなってしまうかも知れませんし。。。
フェンダーのヴィンテージと違って、国産ヴィンテージは消え行く運命か!
だけど50年前の音は、この還暦過ぎたジイサンが出してあげるからね!(笑)