
Greco VB-20
たぶんこんな型番だったような・・・
このバイオリンベースは高校時代に初めてちゃんとしたお店で新品を買いました。
ビートルズバンドのポールとしては当然ここへ来るわけです(笑)
このときまだ高校2年生。
実は前回の黒いセミアコベースを買ってから、そんなに時間が経ってないんです。
前回、前々回のように、とにかくベースであれば良かった時代から、やっとこのベースが欲しいという自分の意思が出てきたことになりますね。
けっこうボクは他人に影響され易い性格なんです。。。
ある時、バンドの練習にギターのT君の中学時代の同級生が遊びに来ました。
彼は中学時代からT君とビートルズバンドなんかをやっていたらしく、何故かベースも持ってきていました。
そのベースがGrecoのバイオリンベース。
だったと思う・・・
一目見たときに『ヘフナー!!?』と思いましたね。
ヘッドが黒く塗られ、ピックガードやコントロールパネルのプラスティックがパール模様になっており、しかもコントロール・ノブがヘフナー独特のティーカップ・ノブに変更されていたんです。
その彼が弾くベースもやたら上手くて、ポールのフレーズもそうやって弾くのか!って目からウロコ状態でした。
ボクもバイオリンベースが欲しい!!(笑)
この高校2年時代というか、このときになっても、まだ何かが掴めていない状態だった気がします。
しかし、ある時、劇的に変化するんです。
その前に、冒頭のベース、当時同じGrecoでもバイオリンベースモデルは2種類あって、ヘフナーに似たピックアップを採用したモデルと、ボクの買った廉価版がありました。
コチラは似ているのがボディの形くらいで、。。。
しかし、買った当初はこれでも嬉しかったですね~
おお!ポールか!?と(笑)
でも、実際アンプに繋いで音を出すと・・・
これはいけません!!
出力は無いし、音もか細くて、これじゃ使えないジャン!
せっかく買ったのに、ここまでとは・・・どうしよう・・・
高い方のバイオリンベースを買えばよかったんですよね、でもお金もなかったので、ボクにはこれが精一杯でした。
そしてハタと!
前回紹介した黒いセミアコベースのピックアップ、偶然ですが、これが実は高い方のバイオリンベースに付いているピックアップと同じものだったんですね。
しかし、それは1つしか付いてない(笑)
バイオリンベースにはピックアップが2つ付いているのですが、じゃあフロントピックアップだけでも交換しよう!!
リアピックアップは手で隠れるからわかんないゾ!!(笑)
ということをさんざん迷ったあげく決めて、電気系のことはわからないクセに、勝手にこうだろうとピックアップを取り替えてしまいました。
でも、その甲斐あってか、スタジオでも使えるベースになった!!
ピックアップは2つあるのに、実質的には片方のピックアップしか使えないんですけど。。。
話は進んで、高校2年の夏、ボクらバンド仲間は伊豆の神津島に行きました。
バンド合宿というのは表向きの話で、まあナンパですかね(笑)
その成果の程はさておき、夜、神津島の今で言うライブハウスに行った時、出演者の使っていたベースがGrecoのバイオリンベースでした。
しかし、彼らはビートルズバンドではなく、ハードロックバンドで、ベースもめちゃくちゃ下げてネックを立てて弾くスタイルで、いや~カッコいいなと。
先ほども書きましたが、ボクは他人に影響されやすいんです(笑)
実際、この頃にはビートルズだけではなく、クリームとかレッド・ツェッペリンとかバニラ・ファッジ系のベースだとか、ジャズロックみたいな音楽にも興味があって、実際、別のメンバーとそんなバンドも始めていたところでした。
でも、ベースが似合わないな~とは思っていたんですよね~。
そうか~このベースはビートルズだけじゃなくてもいいんだ!
さっそくボクもバイオリンベースのストラップを下げて弾くことにして、ジャンルに関係なく、と言ってもコレ1本しかないのですから・・・(汗)
高校生ではありましたが、学校にもほとんど行かず?毎日毎日ただベースばかり弾いていただけなんですけど、それでも何かが積み重なっていたんでしょうね。
ある時、別のピアノトリオでスタジオに行き、練習している時に急にです!
ホントにこんなことってあるのか不思議でしたが、アドリヴ部分になると、自分の思った通り弾けるようになっていたんです。
早いフレーズでも簡単に弾いている自分にビックリでした。
このときの驚きは今でも忘れません、急にどうしたんだ!?と。。。
これか!!と、やっとこの時に壁から抜け出したような気がしました。
弾き方から指使い、ポジションまで、何も考えずに自然に弾くことが出来るんです。
このピアノトリオが何かのキッカケを作ってくれたのかも知れませんが。。。
その後高校2年の終わり頃だったと思いますが、このピアノトリオでYAMAHA Light Music Contest横浜予選に出場しました。
演奏した曲はインストで、The DoorsのLight My Fire。。。
(予選は)見事通過!
思えば、友人から黒いセミアコベースを買って、バイオリンベースを使い始めてコンテストに出場するまで、1年くらいしか経っていなかったんですね。。。
若かったんですよ、やっぱり。
短期間のうちに目まぐるしい変化があり、まさにある時、急激に成長するんですね。
今だったらそんなこともないだろうけど、この歳でもずっと活動していると、それなりの進歩がわかりますから、いくつになっても成長するんだなって。イイワケカ!!
このバイオリンベース以降はもう普通に必要とした楽器を選び、新しい楽器を買うときに古い楽器を手放すという繰り返しで、そんな意味ではそこに何のストーリー性もなく、ミュージシャンになるべく経験を積み重ねるというだけではなかったのかと。。。
しかし、この3本のベースには、自分の夢が詰まっていたというか、逆に考えれば、最も楽しい時間を過ごしたのではないかと思うんですね。
この3本のベースって、今だったらもう絶対弾かないようなオソマツな代物なんでしょうけど、ヤフオクなどで見つけてしまうと、あの頃の自分を思い出して、もう一度あのベース弾いてみたい!って思うんです。
でも、もう弾かない方がいいのかも知れませんけどね(笑)
3回にわたりベース回顧録ということで記事にしてきましたが、一旦これで終了です。
長々とありがとうございました。
以前、自分の購入したベースを歴代数えていたら、およそ50本位だということがわかりました。
中には、面白い購入エピソードもありそうなので、思い出したらまた書いてみようと思います。