一夜明け、さっそく新しいプリメインアンプの『音』を確認します。
カタログによりますと、ボクの購入したものはシリーズの中では中級クラスとなるようで、それでもそれまで使っていたTrioのプリメインアンプよりも格は上となります。
35年も前の他社製品と比較して、格もなにも・・・比較しようがないだろ
まさしくその通りで、比較になりませんが、音的にはしっかり比較できるので、モノのデータではなく、このアンプがどうなんだ、ということが大事でした・・・
その前に、いつもメイン・スピーカーとして愛用しているYAMAHA NS451について少し。
このスピーカーは今年で購入6年目となります。
発売は1975年ですので、かれこれ36年前のスピーカーということになるんですけど、当時の音が忘れられず、6年前にオークションで購入いたしました。
NS451はウーハーが白いコーンスピーカーで、よくリハーサルスタジオに設置されているYAMAHAのモニタースピーカーの元祖とも言えます。
今オークションを見ても、たいていどれもウーハーが黄ばんでいるか、箱もボロボロか、とにかくマトモなNS451はほとんど目にしません。
しかし、ボクのスピーカーは当時のまま、と言っていいくらいの奇跡的な状態で、音もボクが若い頃に聴いていた音そのままだし、能率も良く、『朗々と鳴る』という表現がぴったりの、今のスピーカーではなかなか味わえない音がします。
これまでTrioのプリメインアンプとNS451の組み合わせでずっと聴いていて、厭きの来ない、いい組み合わせだと思っていますが、それには相性の問題があって、組み合わせ如何によっては、全然違う音になるので、どんなアンプと組み合わせるかということが、謂わばポイントであって、そういう意味ではベストマッチングといったところでしょうか。
Trioの少しパワー不足で高域寄りの性格が、NS451の高能率で中低域重視というあたりと、うまくバランスがとれて今のお気に入りの音になっているのではないかと、今にすれば思っています。
再びこの組み合わせに戻ってしまった経緯を思い出すと、当時Trioのプリメインアンプがパワー不足であることで、先ずアンプをグレードアップしました。
しかし、パワーアップされたアンプの性格がNS451には、と言うかボクの聴感では納得できず、今度はスピーカーをグレードアップするという結果になりました。
その後はお馴染みの『イタチごっこ』になってしまい、どんどんエスカレートするという状態が数十年も続いていたんです。
しかし、そのたびに何かが欠けているという思いが常にあって、6年ほど前にTrio+NS451の組み合わせ、つまりは最初のシステムなんですけど、そこに戻ったという、ボクにしてみれば原点復帰であり、最初の感動を味わったシステムでもあって、よけいにこの組み合わせには思い入れがあります。
さて、今度は同じYAMAHA同士でも36年も前のスピーカーを最新プリメインアンプで鳴らすという、果たして出てくる音はどうなのか、吉と出るか凶と出るか・・・
さて、肝心な出てきた音ですが、先ず今日のところの感想では低域に力が入ってきて、音の解像度はかなり良くなったと感じました。
低域についてはおそらくTrioのアンプが不足気味だったので、そう感じるのだと思います。
普通はこれくらい出るというバランスですね、でもTrioでの音も絶妙で良かったんだけどな~
解像度はいつものCDやレコードを聴くと、普通よほど気をつけていなければ聴こえてこないパーカッションの鈴系の音であるとかが、はっきり聴こえるようになっています。
バスドラはTrioでは概ね『ド~ン』という鳴り方で聴こえるのに対して、YAMAHAでは『ズッ』という詰まった音になりました。
個性的である、という点においては圧倒的にTrioに軍配が上がり、音の好みとしても、今のところ以前のTrioで鳴らしていたときのほうが好きかなと・・・
一方YAMAHAはAV機器にはもってこいのアンプだと思います、音域も広くて、バランスも良く、音の分析にも優れているという印象ですが、要するにデジタル的と言うか、機械的というか、人間味の無いというか、味気ないような気もします。。。
馬力はあるけどトルクがない、みたいな印象でしょうか・・・
オーディオですから、出てくる音が最大の決め手ではありますが、最近は時代の流れも少しは受け入れなくてはいけないと思います。
現にデジタルTVやDVDを使うし、極端に言えばCDだって聴いています。
自分ではアナログ派であると思っていますが、どこかで受け入れたり、妥協したりすることもしなくてはいけないのかなと。。。
もうしばらくいろいろ聴いてみないと何とも言えませんが、今後はスピーカーの足場を固めたり、高さを変えたりして音のチューニングですね、やってみようと思います。