35年ぶりの古い友人に会いに行きました。
しかも2人。
一人は、『本山ツトム』、ボクが19歳のころからの音楽仲間で、彼は『レモンドッグ』というバンドのリーダー。
レモンドッグはビートルズ・コピーバンドとしては、すでに名の通ったグループでした。
コピーに近いけど、コピーというよりも、ビートルズそのもの、といったバンドでしたね。
彼はベースを弾き、ポールの声域を見事にこなす、それは羨ましい存在でした(笑)
もう一人は『猪鼻伸吾』、本山君はボクと同い歳ですが、彼はボクより2歳下。
大学の後輩でもあります。
ボクと伸吾は『メイベリン(のちのレッド・ショック)』という、これまたビートルズ系バンドで一緒でした。
伸吾はドラム。
伸吾とは同じバンドでしたが、本山君とは親しいバンド仲間という程度の間柄で、直接係わり合いを持つのはレモンドッグ解散後のことです。
この3名は、本山君がレモンドッグを解散してソロになってアルバムを発表する際、バンドを組んだのですが、その時ボクがベース、伸吾がドラムということでリハーサルした仲です。
以来、35年間一度も会わず、一度も連絡をしたことがなかったのに、最近になって本山君が活動を開始しているという情報をネットで知り、そのときは頑張ってるな~という程度のことでしたが、さらにこのところ、伸吾と一緒になって、なにやら動き回っているらしいじゃありませんか!!
それを聞いちゃ、ボクも黙っていられません(笑)
ということで、さっそく最近始めた本山君のブログに書き込みをしてみたら、間髪入れず返事が返ってきました。
彼はチャキチャキの江戸っ子で、せっかちなところは昔から変わらない(笑)
すぐに、会うことになりました。
しかし、35年は長いんだ、ということを実感しましたよ。
彼はボクに電話してきた際、先ずこう言いました。
『○○さんて、伸吾ちゃん知ってたんだっけ?』
『あのさ~、ボク、メイベリンだぜ』
コラコラ!知ってたもなにも、伸吾を紹介したのはボクだろうが!!
『・・・? ・・・ ・・・ アッ!そうか!だからオレ伸吾ちゃん知ってるんだ!!』
まあ、35年も経っていれば、いろいろな関係図がわからなくなってきますよね。
そう言うボクも、本山君と一緒だったのは、果たして自分がどんな活動をしている頃のことだったのか、記憶が定かではありません・・・
1つ言えるのは、なんだかんだで何年も一緒にバンドをやったりやらなかったりという、案外長い付き合いだったんじゃないかということです。
前振りが長くなりました(笑)
待ち合わせは、渋谷円山町にあるライブハウス『NOB』、実はこの店、伸吾の実家でもあります。
伸吾は当時から渋谷の一等地の自宅ビルに住んでおり、『NOB』は自宅の地下倉庫を改造してライブハウスにしたものです。
自宅ビルはテナントで貸してもいるようなので、まあ、お気楽な生活ができるんじゃないかと(笑)、知らないけど・・・
35年経っているのに、2人ともぜんぜん変わってない風貌に驚きでした。
まず伸吾が話し始めたのは、昨年亡くなったメイベリンの小針克之介のこと。
ボクも彼が亡くなって1ヶ月も経ったころ知りました。
メイベリンのメンバーでは一番の出世と言えるんじゃないでしょうか、『竜童組』や『六三四』をはじめ、音楽プロデューサーとしても活躍していたようです。
本山君は『NOB』をなんとかして、もっと盛り上げたい!
一大ムーブメントを起こそうじゃないか!!という彼らしい熱い口調で語っているその傍らで、ボクと伸吾はついつい昔話で盛り上がることになり、伸吾の店のことだから、もっと真剣に話を聞くべきではありましたが、まあそれは仕方なかったかな~と。
とにかく35年ぶりです、たった数時間で語り尽くせるものでもありません。
一方、人間って結局何年経っても変わらないんだな~と思いますね。
ただ、このメンバーだったから、当時の力関係、先輩と後輩だったりとか、作曲・ボーカリストと演奏メンバーだったりとか言う立場の違いが、そのまま今日の会話に繋がってしまっている、つまり、35年前の3人に戻ってしまっているからかも知れませんけど、やはり人間そんなに変わるものじゃない、って思いましたね。
ボクら今のバンドメンバーが最初に集まった時にも、30年ぶりでしたが、結局みんな全然変わってない、と思いましたし、そんなことで昔の自分に戻るのも楽しいことだし、面白いことだと思った1日でした。
2010.12.16追記
文中の『小針克之介』氏の名前が間違っていたことに気付きました、正しくは『小針克之助』でした。
お詫びして訂正申し上げます。