銀座みやこクリニック院長の濱元誠栄です
先日セカンド・オピニオンで来院された膵臓がんの患者さん
娘さんが関東在住ということもあり、わざわざ関西から来られました
膵臓がんで化学療法を行っていたが副作用で続けられなくなり、緩和に行くようにと言われたそうです
本人もまだまだ元気で(東京駅からクリニックまで20分ほど歩いてこられるくらい元気)、本人も娘さんも諦めきれないとのこと
まあ、そうですよね
治療経過はこんな感じです
FOLFIRINOX→アナフィラキシーで中止
アブゲム→間質性肺炎で中止
次の治療として
TS-1の内服 or オニバイド
を娘さんから提案したそうですが
・間質性肺炎が治っていない
・血栓がたくさんできている
という理由で断られたとのこと
持参した血液データを見てみると
D-ダイマーとFDPという項目が爆上がりして、体の中で血栓が大量にできている状態が考えられます
(すでに抗血小板薬の内服は開始されています)
がんと血栓症に関してはこちらを参照に
D-ダイマーというのはがん患者さんでは比較的よく測られているので、必ずチェックしてください
先日もD-ダイマーが上昇している患者さんがいて、ちょっとヤバいなと思っていたら、脳梗塞になってしまいました、、、
血栓症関連の数値もすごいんですが、腫瘍マーカーを見てみると
CA19-9 30万!
30万!!!
30万は初めて見ました…汗
桁間違っていないか、3回見返しましたね、3万の間違いじゃないかって
以前のブログで、CA19-9 15万オーバーの患者さんについて書きました
CA19-9 15万でも、この患者さんヤバすぎる、いつ何があってもおかしくないと思っていたのに、目の前に関西から新幹線に乗って、しかも東京駅から歩いてきた30万の患者さんが、、、
腫瘍マーカーだけでは分からないもんですね
保険診療だったら、この腫瘍マーカー見ただけで、治療を諦めちゃいそうな気がします
この患者さんご家族からの希望は
・自費でTS-1を処方して欲しい
・関西で諦めないで治療してくれる病院があれば紹介して欲しい
とのことでした
当院では点滴の抗がん剤はしませんが、内服の抗がん剤を処方することはあります(自費です)
・UFT(ユーエフティー)
・TS-1
・タモキシフェン
くらいですけどね
この患者さんにもTS-1を処方しました
あと、関西の病院事情はよく知らないんですよね、、、
徳洲会系は少し緩い気がするのと、抗真菌薬イトリゾールの臨床試験を行った病院はどうかと提案しました
ブログ
臨床試験を行った病院
CA19-9 30万の患者さん、良くなる奇跡を見せて欲しいです
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